世界がコロナでパンデミックしてますが、今回は心癒される美術のお話です。世界でも最古の部類に数えられるほどの歴史を誇る美術館なんですよ。
もくじ
Pinakothek(ピナコテーク)ってどんな意味?
美術館の名前にもなっているピナコテークとは、ギリシア語で「絵画の収蔵所」という意味からきています。
◆ピナコテークはいっぱいある?!
出典:DIE PINAKOTHEKENより
こちらピナコテークの地図を見るとわかる通り、実は「アルテピナコテーク(Alte Pinakothek)」(旧絵画館)のほかにも、「ノイエピナコテーク(Neue Pinakothek)」、「ピナコテーク・デア・モデルネ (Pinakothek der Moderne)」 (新絵画館)といった有名美術館が、地下鉄の駅Königsplatz(ケーニヒスプラッツ)周辺にギュとまとまっているんです。
ピナコテーク見学にかかる時間は?見るべき有名作品はコレ
美術作品が好きで好きでたまらん!という人は1日中いても飽きることのないエリアではありますが、観光の記念に有名作品だけみたいな☆という人なら、1ピナコテーク1時間もあれば十分見て回りきれます。小さくはないのですが、フランスのルーブルやイギリスの大英博物館とかの規模に比べるととってもコンパクトな感じ。
美術にそんな強い関心がない人もぜひ見ておくべき作品はこちら。
◆アルテピナコテークで見るべき名画はデューラーの『自画像』
ルネサンス時代に活躍したドイツを代表する画家、アルブレヒト・デューラー(Albrecht Dürer)の『自画像』です。版画家、数学者でもあった万能の人物。
世界史で出てきたマルティン・ルターらによる宗教改革の時代に描かれた『四人の使徒』という名画もアルテピナコテークにあります。これはもともと故郷のニュルンベルク市に寄贈されたものだったらしいですよ。
アルテピナコテークは、ドイツでは、ドレスデン絵画館やウィーン美術史美術館と並ぶ世界有数の絵画コレクションを誇っているスポットですが、コロナ以前から、人の入りはこんな感じ。自然なソーシャルディスタンス(笑)上野の美術館に名画がきたときのような大行列&大混雑とは無縁なスポットでゆっくり見学できるのもいいところだなと思いました。
◆ノイエピナコテークで見るべき名画はゴッホの『ひまわり』
花瓶にいけたひまわりの花をモチーフに描かれたフィンセント・ファン・ゴッホを代表する連作『ひまわり』のひとつがミュンヘンのノイエピナコテークに展示されています。
いくつもあるから、ヨーロッパの人にとってはそんなにありがたみがないのか、私が行ったときは、日曜だというのに、『ひまわり』の前、誰もいませんでした。
フレームに入ってはいるものの、ちゃんと本物。近づいて、ゴッホの筆遣いまでじっくり見ることができて妙にテンションがあがりました。
モネの『睡蓮』とかも、あんなに有名なのにちょうガラガラですごくゆっくり見れます!ぬい撮りしてても怒られなかった。
コロナの影響は?ノイエピナコテークは2025年まで閉鎖予定
観光の記念にもなるし、有名な作品にも出会えるし、すっごくいいでしょ。
しかしながら、昨年からドイツも新型コロナウイルスの深刻な被害を受けて、公的美術館が一時閉鎖されるなどの措置がとられていました。アルテピナコテークはマスク着用、衛生管理やソーシャルディスタンスの整備が整ったことから、再開されています。(コロナの状況によってはまた変わることがあるので、詳しくは公式サイトでご確認ください。)
そして残念ながらノイエピナコテークは、大規模な改修工事とその準備のため、2025年終了予定まで閉鎖が決まっているんです。
◆YouTubeで出合えるピナコテークの名画たち
でもね、そこは写真OKな寛大なドイツの美術館。なんと館内の作品の様子はデジタルサービスで解放されているんです。FACEBOOK、TWITTER、INSTAGRAM、YOUTUBEなどから、世界中のどこにいてもオンラインコレクションの閲覧が可能。すごいですよね。
もともと日曜日はたったの1ユーロで見学できるという太っ腹ぶりだったんですが、現地に行かずとも、有名作品を見れるのはうれしいですね。
ピナコテークの休館日や入場料金、アクセス方法は?
ピナコテークは日曜日もやっていますが、東方三博士の礼拝(公現祭、1月6日)やメイデー(5月1日)、ドイツ統一の日(10月3日)、諸聖人の日(11月1日)といったドイツの祝日、クリスマスや年末年始は全館閉館になるのでご注意ください。
◆ピナコテークの入場料
Alte Pinakothek(旧絵画館)
2014~2018年エネルギー施設修繕工事による休館中割引入館料常設展示
4 ユーロ | 割引 2 ユーロ
日曜日特別料金:1 ユーロPinakothek der Moderne(現代絵画館) 10 ユーロ | 割引 7ユーロ
引用:DIE PINAKOTHEKENより
日曜日特別料金 1 ユーロ
※ノイエピナコテークは2025年まで休館です。
日曜は1ユーロだからお得ですよ。
◆ピナコテーク行くにはUバーンもしくはトラムが便利
最寄り駅はU2のKönigsplatz(ケーニヒスプラッツ)かTheresienstraße(テレージエンシュトラーセ)になります。どっちからでも同じくらいの距離ですが、個人的には、Königsplatzの駅から歩いて、ケーニヒス門を抜けていくルートがわかりやすくていいと思いますよ。
トラムという路面電車も発達していて、中央駅から行くならライン27の「Pinakotheken(ピナコテーケン)」で降りると近くて便利です。
写真撮影も自由!ピナコテーク周辺はカフェやレストランも充実
「あらゆる芸術作品は万人の目に触れなければならない」と言ったルートヴィヒ1世の考えによって、名画への敷居がとても低く鑑賞できる美術館です。
しかもピナコテーク周辺って地元の人の憩いの場ともなっているカフェやおいしいレストランがいっぱいあるガイドブックにはない穴場グルメスポットでもあるんですよ。ミュンヘンといえばビールのイメージが強いかもしれませんが、樽から注がれるワインも絶品。そのままボトルに詰めてくれるお店もあるんです。
お酒の合間にふらっと名画探索を♪ぜひ足を運んでみてくださいね。
今回ご紹介したのは<アルテピナコテーク(Alte Pinakothek)>です。
住所:Barer Str. 27, 80333 München
常時 900 点もの絵画を展示しているドイツを代表する美術館です。
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