1915年(大正4年)8月5日に開館した原爆ドーム。
もともとは「広島県立商品陳列所」という名前で、国内での激しい市場競争に耐える経済発展の中心的存在だっただけでなく、博物館や美術館の役割も果たしていたそうです。チェコ人による建築の大胆でハイカラなデザインは、静かな川面に映えたことでしょう。
昭和8年(1933年)には「広島県産業奨励館」と改称したあとは、日本の戦況が激化してゆき、昭和19年(1944年)になるとついに、かつての華やかなは廃止され、官公庁や統制組合の事務所として利用されていたといいます。
そして、私が生まれ、物心がついたときには「原爆ドーム」という名前で教科書に載っていました。その時代ごとに、さまざまな役割を果たし、いろんな呼ばれ方をして、令和の時代も静かに川辺に佇んでいる。私には、この場所で起きたことを全力で想像し、いたわり、被害に遭われた方の気持ちに寄り添うことくらいしかできませんが、それでも想像力を上回るくらい、この場所に流れている空気がゆったりしていて、教科書や資料館などにある出来事が本当に信じられないくらい、おだやかなんです。
まだお出かけになられたことがない人は、ぜひ一度足を運んでみてください。まるでこの場所だけ時間が止まっているかのようだ!と感じる人もいれば、私みたいに信じられないなぁ!という感想を持つ人もいるでしょうし。実際にみてみないとわからないことって、多いのです。
それはごはんも。
東京駅の電光石火も好きだけど、広島で食べる広島焼はなんか100倍くらい美味しいんだよね。なんか。不思議。
平和な時代に、感謝感謝の日々です。
今回ご紹介した場所は「原爆ドーム」です。
住所:広島県広島市中区大手町1−10
広島駅からのアクセスは、 路面電車で2番宮島口行き・2番西広島駅行き・6番江波行き「原爆ドーム前」が便利です。
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