もうすっかり元気になりましたが、なかなかない経験なので備忘録として。入院した話をちょっとずつ書こうと思います。
もくじ
救急搬送されてPCR検査。結果は陰性だったのに…
一から十まで個人的な話しか書いてないこのサイトですが、家族のこともあるので、詳しい病名は伏せようと思います。ご容赦ください。
実は入院騒ぎになった前日に、大学病院の紹介状をもらっていました。でも私は事態を軽くみていて、翌日も普通にお台場へおでかけしていたのです。そしたら具合が悪くなってしまって…
◆大学病院の初診すら受けてないのにどうしよう
動けなくなっちゃって、まず紹介状を書いてくれたかかりつけ医に電話しました。このまま大学病院へ直接向かうか…、それとも自宅安静でいいのか…。そしたら「いったん診察します!」ということになって、タクシーで病院へいったら即搬送になってしまいました。
大学病院は初診予約は4日後だったのですが、急きょ飛び込み入院になった感じです。コロナ禍で大変な状況であったにも関わらず、快く受け入れをしてくださって本当に感謝です。
「マジ?なんでこんな大げさなことになってんの…?」と呆然としたりパニックになったりすた私でしたが救急隊員の人が「大丈夫ですよ!」と何度も励ましてくれました。
それと救急隊員の人は「(搬送先の)○○病院は行ったことありますか?」と聞いてきたので「以前、婦人科で検査してもらったことがあります」とこたえたら、到着したときに、医師や看護師さんに「以前、こちらの病院に通われていたことがある患者さんです。よろしくお願いします」とわざわざ伝えてくださってそれも有難いなと思いました。
夫はというと、終始ヘラヘラしていて、「こいつはいざという時にぜんぜん役に立たんな!」と感じたのを覚えています(笑)カラダのことを軽んじていたのは私も一緒だったんですけれどね。医師に安静に!と言われたら、自分だけでなく家族にもちゃんと理解してもらわないとダメだったのです。
◆PCR検査は意外と痛い
受け入れ先の大学病院に到着して、すぐにPCR検査を受けました。TVなどで見ていたあの長い綿棒みたいなのを鼻につっこまれるのですが、これがかなり痛かったし、私の場合は鼻血まで出て辛かったです。
結果がでるまでに1時間かかるそうで、待機用(?)の部屋に通されて、陰性が確認されてから通常の病室へ移されました。
◆家族にお別れも言えないまま…
医師からは「入院生活が長くなるから、まずはここ(病室)での生活に少しずつ慣れていきましょう!」と言われて、びっくりとショックでした。ほんの数時間前まで、いつも通りの生活をしていたのに、急すぎて心が追い付かない…。
それでも何とか気を強く持って、夫に入院が長くなるらしいからアレコレ差し入れを頼まなくっちゃ!と思ったら、なんと、救急車を降りて以降、もう家族とは面会すら叶わなくなってしまったのです。
コロナ患者を受けて入れている病院だから、仕方ないとはいえ、陰性なのに…。
いきなり一人ぼっちになってものすごく悲しくなりました。あれもしたかったし、これもしたかったし、思い描いていたいろんな予定が全部白紙になった瞬間でした。
そして、うっかりこれで死ぬことになったら、救急車のなかでのひとときが家族と過ごす最後の瞬間にだったのかな…と想像してしまってたまらなく怖くなりました。
大学病院での入院生活。一日の流れは…
普段だったらOKなんですけどね…というのがいろいろあったコロナ禍での入院生活。小さな我慢が毎日続きました。私の場合のよくあった一日の流れはこんな感じです。
◆朝の採血
朝起きると、まず朝食前に採血がありました。私は超低血圧だったから、血管がなかなか出てこなくってすごく大変。一日のはじまりが採血って、最悪ですよね(笑)
◆朝食と検温
ベッドから動いちゃダメって状況だったので、毎食看護師さんが配膳してくれます。お部屋の中の洗面台までは歩いてOKだったので、歯磨きしたり、顔を洗ったり。
朝、身支度を整えても、またベッドに寝てるだけなので、切なさもありました。
食後に毎回ある検温が意外とめんどくさかったです。
◆医師の回診
検査結果や病状などを説明しに、毎日、主治医の先生が来てくれました。あとサブでサポートしてくださる先生もパラパラいらっしゃいました。わからないことを、複数の先生に確認できるのはよかったです。
◆お買い物の依頼
病院にはローソンが併設されていました。普段は車いすとかに乗って自分で買いに行ってもいいらしいのですが、コロナなので、自分のお部屋から出られず。そのかわりに毎日、准看護師さんにお買い物を頼むことができました。食べたいものとか日用品とか、必要なものをメモに書いて、お金を渡してお願いしてました。ぜんぜん使っていなかったクオカードをたくさん消費できました!
◆お掃除とお昼ごはんと検温
お昼の前後にお部屋の清掃が入ります。スタッフの方がゴミを回収したり、お部屋の床も毎日掃除してくれました。
私の場合、入院が長かったので、お掃除のスタッフの方とも顔見知りになり、ちょっとの世間話がけっこう気晴らしになったりもしました。
◆検査や洗髪など
午後は検査が入ることが多かったです。看護士さんに「何か聞いておきたいことはありますか?」って聞かれたら、だいたい検査の予定を確認してました。不意打ちで痛い検査されたらイヤじゃないですか!
そして、2日に1回くらいのペースで、洗髪も。病院には美容室みたいなシャワー台があるんですよ。なかなか美容師さんみたいには上手に洗ってもらえないけれど、それでもスッキリして気持ちよかったです。
◆荷物の受け渡し
コロナのせいで家族の面会ができなかったので、夫が夕方仕事が終わった後、荷物を持ってきてくれたりしていました。
渡り廊下の暗闇のなかに浮かぶ人影が夫です(笑)私の病室の窓から「向こう側に旦那さんがいますよ~」と看護師さんが教えてくれて、来るとこんな感じで電話しながら夫と会話…。なんか戦時中みたいな状況でしょ(笑)
◆夕飯と検温と長い夜
夕飯のあとは、朝までもう何も予定がありません。この天井を眺めながらゴロゴロしたり、元気な時は起き上がって本を読んだり。個室だったので、消灯時間を気にせずに過ごせました。自分が起きている間は電気をつけてても誰も怒られないけれど看護師さんが見回りに来るたびに「眠れませんか?」と心配されていました。
それまでは昼夜逆転みたいな生活だったので、夜中の間に溜まっている原稿とかを書いたりしたかったけれど、なかなかそうはいかず。窓の外が明るくなってくるのを待ちながら長い夜を過ごしていました。
退院したい!家に帰りたい!と、医師に毎日交渉をしてみるも惨敗
とにかく早く退院したいと思っていた私は、医師が回診に来るたびに退院予定を何度も確認しました。「2週間何もなければ帰れますけれど、たぶんスグ戻ってきちゃうことになると思います。てへ」みたいな感じで、明るめなテンションで割と縁起悪いことばっか言う独特な先生でした。暗い感じで深刻に言われるよりもよかったんですけれど(;’∀’)
「だったら、退院させてくださいよ~。家から車で5分だから、何かあったらすぐに連絡しますから~!」ってしつこく交渉をいれてしまう私。(自分で書いてて、ホント困った患者だったなと反省です)
でもね、痛いとかかゆいとか、自覚症状ゼロなので、“2週間”とか言われてもめちゃくちゃ長く感じるのです。結果から言うと2週間もたずに緊急手術になるほどの重症患者だったわけですが、最後の最後まで私は「まさか自分が」という気持ちでいっぱいでした。
◆すぐに着替えが足りなくなる
入院して一番困ったのがパジャマや下着。夫に着替えを頼んでも、働いてるから忙しいし、なかなか持ってきてもらえません。病棟はけっこう暑くて汗をかくのでパジャマはぜんぜん足りないし、生理用のパンツなんて最後までどこにあるかわからないとか言われて持ってきてもらえなかったので、やむを得ずネットで買う事態に。送付先に病院の住所を書いておくと看護師さんが病室へ届けてくれるのでそれは便利でした。
◆看護師さんに洗濯を頼むのも気が引ける
あとはタオルや下着は病院の洗濯機が使えるのですが、洗濯コーナーまで自分で歩いていくこともできなくって。洗濯を他人に渡すのって、ものすごく気が引けます。
私の場合、絶対安静だったので基本的にベッドのうえだけ…。入院していたお部屋にはトイレもついていたのですが、3メートル先のトイレへ行くのにわざわざ看護師さんを呼んで車いすで移動しなければならず、それもすごく不便で嫌でした。喉がかわいたときは自販機でペットボトルを買ってきてもらっていたのですが、冷たいのしかなくって。昼間ならホットが飲みたいときは准看さんにコンビニで買ってきてもらえるけれど、夜は冷たいものしか飲めなかったのもイヤだったな。
誰も面会に来られない‥。圧迫感たっぷりの毎日
本来だったら「入院しちゃったんだけど、暇で暇できゅうくつだから会いによーう!」って言ったらすぐにお見舞いきてくれそうな友人がこんな私にだっていたりするわけですが、先ほども書いたように、コロナのせいで家族すら面会できない状態でした。だからわざわざ心配させてもしょうがないし、入院したことを伝えたのは直近でやりとりしていた仕事関係者くらいだけ。
◆病室には無料のwifiがあった
病室のテレビは有料だったのですがwifiは無料だったので、それは助かったなと思いました。ひたすらアマプラで映画を見たり、読みかけの本の続きを読んだり。それでも時間を潰しきれないんですよね。
いろんな薬の影響もあって、できることもだんだん限られてきてしまいました。個室だったので、自由な時間に電話ができたのはよかったけれど、みんな忙しいしさ。大好きなお散歩にも行けないから、ひたすら窓の外を眺めるだけ。
そうそう、大きな病院だったので、一日に何度も救急車がくるんですよ。あぁ、医療従事者って本当に大変なんだなぁと肌身で実感することもできました。
◆自分の仕事を説明するのは結構大変だった
あと眠れない夜とか、検査がない日の日中なんかも、看護師さんたちが気を使っていろいろおしゃべりに付き合ってくれたりするんです。皆さんやさしくって。で、入院カードに自分の職業を書く欄があってとりあえずフリーランスっていつも通り記載しておいたのですが、どんなことしてるんですか?って聞かれた時に、説明するのが割と大変でした。
会社員だったときは、会社名を言うだけで、仕事内容を細かく言う必要なかったから、あれはあれでラクだったなとか思っちゃった。
長いような短いような…。入院生活を終えての反省点
ネットで自分の病状を検索しないで医師に質問をする。もうこれに尽きますね。ネットで病気のことを検索すると、自分に都合がいい情報ばかりを見つけてしまうのですよ。それで妙にポジティブに考えて、自分のカラダのことを軽んじてしまったことは最初から最後まで後悔と反省でいっぱいです。
あとは私の場合、家族が夫しかいないので、いろいろ頼みたいけれど「仕事があるんだ」とか言われると、我慢しなければならないときも多くてつらかったです。
あの時に家事代行とかして、もし家政婦さんが来てくれていたら…。手作りの食事を差し入れてもらえたりしたのにな~とか思っちゃいました。困った時に助けてくれる人をつくっておくことは大事ですよね。
大変なことも多かったけれど、大きな病院にいたからこそ、助かった命なので、この時の経験をしっかり胸に刻んで生きていこうと思っています。最後になってしまいましたが、大変な状況のなか、全力を尽くしてくださった大学病院の医師や看護師、スタッフの皆さんには感謝がつきません。ありがとうございました。
というわけで、ザザっとまとめたら長くなっちゃったんで今回はこの辺で。たぶん一生忘れないあろう、初めての入院生活。ネタ満載なので、また書きますね。
<健康がいちばん / HEALTHCARE>では、 健康オタクな私の日々の医療系の体験談をまとめていきます。人間ドックや実際に受けた治療など。おでかけばかりする元気な毎日の根底は、健康な生活にアリ。