カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロ。私が取り組んだMBE問題集で得られた知識を日本語でまとめたオリジナルTips集です。
5. Defenses to Enforcement
135. 学校と会社が賄賂の見返りに社長の娘を裏口入学させる旨を契約。娘は対会社では提訴できるが、対学校はillegalityにより主張NG
136. Subject matterがIllegalになった場合:Offer時に違法=OfferがInvalid、Offer後・Accept前に違法=Revoke扱い。Accept後に違法=Impossible
137. 未成年のうちはvoid可だが、成年になったらreasonable timeの間にdisaffirmが必要(voidは不可)
138. 「Non refundable」の文言が契約書に含まれる場合、Assumption of riskしたとみられる
139. 成人して製品を保持:①破棄⇒製品返却要求可、②追認:(1)金額提示あり⇒提示額、(2)金額提示なし⇒未成年時(契約時)の額
140. 契約書の文言に複数の解釈が可能な場合、一方は複数の解釈を知っていて、他方が一つの解釈しか契約時に知らなかった場合、後者の解釈がControlする
141. 保険会社の契約条項に法律上の不備⇒契約者を守るための法律であれば、契約者がEnforceする分はOK。保険会社は行使できない
142. Consequential damageのDisclaimerは認められ得るが、商品の発送をもってAcceptanceする場合、商品発送後に別途免責レターを送ってもNG
143. 契約内容の意味の取り違え⇒一方が、他者が誤解している可能性を知っている場合、他者の解釈が尊重される
144. 車の修理を12,000ドルで請け負い、修理した上で、車を返して欲しければ追加で2,000ドル払えと脅す⇒仮に2,000ドルを支払うことを書面で合意したとしてもThreatでNG
145. 動物の赤ちゃんを購入した場合で、1歳くらいまでは生殖能力有無が判明しないことを知りながら、0歳時点で購入:買い手がAssume the riskしているので、Mutual mistakeをディフェンスに使うことはできない
146. FOB Seller placeの場合、Buyerへの輸送中に商品が紛失しても、BuyerはFull K priceを支払う必要あり
147. アンティークカーの売買契約の履行前に火事で焼失(どちらの責でもない、Risk of lossはSellerのまま)⇒双方の履行がDischargeされる
148. Unconscionability=一方的な契約内容。Bad faith=Misrepresentation的な行為あり。Duress=経済的に圧迫
149. Under guardianshipにある者の契約はVoid(Voidableではない)
150. Constructive condition of KはImplied in law conditionであり、相手方のPerformanceが前提条件とかの場合
151. 一方のPerformanceがto payのみの場合、相手方のPerformの履行が先
152. サプライヤーのストくらいでは履行不能のDefenseには足りない
153. Impracticabilityの状況では、一時的にPerfect Tenderの適用がなくなる
154. 契約履行者がphysical incapacityになっても、ServiceがUniqueでなければImpossibilityには該当しない(他人に委託可能なので)
155. Temporary impracticability:Dischargeではなく、一時的にDutyをSuspendする(カメラマンがケガとか)
156. 6か月間の出演契約で1週間休んでもSubstantially performといえればMinor breachに過ぎず、解除不可(賠償請求は可能)。一方、演者がDefenseでImpossibilityを主張すると解除可能となってしまう。
6. Remedies
157. 手付等:売主は契約額の20%か500ドルの小さい方を求償できる(法定)。Lost profitの方が大きければそちらを求償可
158. 買い手が契約違反した場合において、売り手は当該買い手との契約金額以上で転売できた⇒契約金額と原価の差額は普通に請求可
159. Expectation damage:違反により生じた別業者への法的根拠のない支払いまでは求償できない(duty to mitigate)
160. 息子夫婦のために家をプレゼント⇒業者が用意できず⇒業者がプレゼントの目的を知っていたならば、息子夫婦のTemporary housing expensesは請求可
161. 賠償におけるMarket Priceは、At the time learn of breach(Performanceではない)。最安値を探す必要はないが、確かな筋の価格があれば使うこと
162. 量産品の売買で買い手がBreach⇒転売したらより高く売れた⇒この場合でも利益分は問題なく請求できる
163. FOBまでの輸送中に商品をDestroy ⇒ BuyerはK priceだけでなく、Replaceに要した費用も請求可
164. 配達無しやRepudiationの場合、買い手が請求できる損害額の基準はWhen buyer learned breach
165. Seller:違反、Buyer:商品受領⇒Sellerの合理的な指示に従う⇒指示がなければ売却のために合理的な努力⇒手数料は10%を超えてはならない
166. 報酬額:UCCであろうとなかろうと、Course of performance/dealingよりも契約書が優先。
167. 家庭教師が一方的に解約、生徒は他の教師を雇わず、試験にも落ちる⇒家庭教師の市場価格との差分だけを請求可(落ちたことによる損失等はNG)
168. 契約した農作物が予期せぬ事態で不作(Risk of lossはまだSeller)⇒買主間のFair & reasonable allocation。買主は一部を受け入れてもよいし、Avoidしてもよいが、No any further rights to sue for breach
169. Foreseeabilityが論点の場合、”common”や”experienced”はreason to knowをサポートするKWとなる
170. 契約違反された後、損失をMitigateするために使った交通費はIncidental expenseとして請求可(別の仕事の面接を受ける目的等)
171. 契約違反された側が、法的手段の相談のために使った弁護士費用は、Damageに含めて求償することはできない
172. 45,000ドルの雇用契約を破棄された後、25,000ドルの他の仕事のオファーを拒否して失業したまま⇒45,000ドルを請求可
173. 不当解雇であっても、代替の仕事を探してMitigateの努力をすべき
174. 将来にわたり兄妹で親に仕送りする契約⇒一方が支払いを止めたら、他方はSpecific performanceを要求できる。Monetary damageは総額が不明なのでInadequateでNG
175. 契約違反した側が他者に販売した価格がFair market valueとは限らず、FMVを主張する証拠の一つに過ぎない
176. Depositをした買主がBreach⇒売主はLiquidated clauseがなければ、契約金額の20%か$500の小さいほうだけ求償できることがUCCの基本だが、仮にActual damageがあればそれもOK(Lost profitとか)
177. 建設する契約⇒途中で家が全壊⇒No Recovery。改修する契約⇒途中で家が倒壊⇒Remedyあり
178. Restitutionはunjust enrichmentをreverseするものなので、契約違反でrestitutionを主張する場合はその額どまりになる
179. 相手が根拠なしに金銭請求⇒Honest mistaken beliefによりうっかりAccordを提案⇒Unilateral mistakeでRescind可能
180. ビルの塗装業務中にビル自体が火災で焼失⇒双方の履行がDischargeされ、業者が塗装した分についてはQuasi-Kで求償可能
181. 契約対象物がレア物の場合はSpecific PerformanceがOKになり得るが、BFPに売ってしまった後は、当該BFPに対するSpecific Performanceの請求は不可
182. 「Is there enforceable K?」という設問の場合、Specific performance可能かどうかは問題ではない
受験勉強の参考になれば幸いです。また、下記リンク経由でお買い物などしていただけますと、今後の更新の励みになりますので、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
text ドナルド先生 2021年米国(カリフォルニア州)司法試験合格。世界中のディズニー制覇をもくろむアラフォー。