もくもく具合がやばいでしょ。とっても狭いし、キレイとはいいがたいけれども、温泉魂をくすぐる秘湯です。栃木県の奥塩原にある新湯温泉の公衆浴場。
泉質は酸性-含硫黄-アルミニウム-硫酸塩泉(硫化水素型)。含硫黄ってきくと、テンションが上がる単純なんちゃって温泉ソムリエです。ただ読む人が読めばわかる、スゴい成分が入り混じっている濃い温泉。こういう温泉場って混浴が多かったりするんですけれど、この「むじなの湯」は一応、男女別になっているので、若い女性でも安心してください。
ただ声は筒抜けです。板1枚破産ている程度なんじゃないかっていうレベル。私が行ったときには、うちのほかに2組のご夫婦が入っていらして、女湯では年齢を超えた奥様トークを繰り広げながらホっと和むひとときを過ごしていました。
男性の方の湯船からお湯が湧き出ているらしく、女湯がややぬるい。
奥様1「あなたー、ぬるくなーい?」
ご主人1「こっちは熱い」
私「あなたー、お湯をこっちに送ってー」
夫「今、桶で湧きたてのお湯をそっちに送っているんだけどどう?」
奥様2「あったかくなってきたわー。」
ご主人2「あ、交代しますよ。じゃあ5杯ずつで」
ご主人1「ではでは、今度は私が…」
奥様1「がんばってー」
私「ちょうどよくなってきましたね!」
奥様2「あなたーイイ感じよー」
というわけで、3組の夫婦で壁を隔てて昔の銭湯みたいな気分で会話も楽しめます。
あとで、出てからうちの夫にきいたら、「こっちは熱い上に、みんなで共同作業で大変だったよー。」と笑っていました。
どうもお疲れさまでした。
雪降る凍り付くような寒さの日には、こんな公衆浴場で楽しいひとときはいかがでしょうか?
【INFO】
今回ご紹介した温泉は…
奥塩原の「むじなの湯」
公式サイト:http://www.keiunkaku.com/outside_onsen.html
利用時間:朝7時~夜6時。
公衆浴場で300円です。洗い場とかシャワーはないので、先にお宿のお風呂に入ってからいくことをおすすめします。私は徒歩圏内のところにある「下藤屋」に宿泊していました。日本秘湯を守る会にも登録されているいいお宿です。
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