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駐在生活で勇気が出る本『モノを捨てよ 世界へ出よう』がおすすめ

今日は香りのいいNINA’Sの紅茶とともに読んでいる一冊をご紹介します。わたしが駐在時代に参考書みたいによく読んでいた本です。


モノを捨てよ世界へ出よう

高城剛さんの『モノを捨てよ 世界へ出よう』は、初版から6年くらいが過ぎている本なので、もしかしたら「いまさらこんなの紹介しないでよー!」という意見もあるかもしれませんが、ちょっと不安な海外暮らしに対していろいろ勇気がもらえる本です。このサイトでも、せっかくなので当時の思い出と共にシェアしたおきたいなと思いました。

自分都合じゃなくって海外に住むことになる駐妻

今の時代、海外へ引っ越すということは決してめずらしいことではありません。勉強で留学する人、仕事で赴任する人、ワーホリとかいろんな理由で日本ではない国で暮らしている日本人は多いと思います。

でも私の場合は、自分で行きたくって海外に住むことになったというパターンではなく、夫に仕事で赴任に帯同しなくてはならなくなったという、動機がまず家族都合でのお引越しでした。それまで働いていた会社は退職するはめになり、キャリアもバンって切れました。それがいいことなのか、わるいことだったのか、答えなんてスっとでないのが人生です。でも今の時代はこんな風に、自分の都合以外で海外へ引っ越すことになってしまったなんていうケースも多々あるかと思います。

自分都合で海外に引っ越す場合、ある程度の覚悟はだいぶ手前の段階でできているのですが、そうでない駐妻という立場の場合には、いろんな不安が頭をよぎるかと思います。言葉の問題、生活の問題、仕事の問題、人間関係から何から何まで全部どうしよーう…!って。意外と、向こうに住んじゃえば、そんな不安はなんてことなかったって思えたりもするものですが、そんなときには、まず高城さんの本を開いてみるといいと思いますよ。

もっともわかりやすい例が、プロスポーツの世界だろう。グローバリゼーションが進んだいま、国ではなく世界でトップを目指さなくてはならない時代になった。
引用:『モノを捨てよ 世界へ出よう』宝島社 CHAPTER2 海を越えた先に待つすばらしき世界

本の中では幕末時代に海の向こう側を知っていた人たちの視点、また今の時代の世界で活躍するサッカー選手の視点などが、一般の人にもすごくわかりやすい例をあげて紹介されています。「日本が大好きー!」「ぜったい離れたくなーい」なんて考えている場合であっても、海外に出てみると、意外と思っていた日本という国の見え方が変わったりすることがあるかもしれません。
ま、プロのサッカー選手や歴史に名を残す偉人たちと自分を同じ立ち位置で比較するのは難しいかもしれませんが、見えている範囲を少し広げるという観点では、ここの部分の考え方はすごく素敵だなと思いました。

人生は長い。ほんのわずかな期間であっても、海外で仕事したり留学することが及ぼす効果の大きさを、一度よく考えてみてほしい。
引用:『モノを捨てよ 世界へ出よう』宝島社 CHAPTER2 海を越えた先に待つすばらしき世界

海外へ引っ越すということがもたらす可能性とかメリットを、たくさん世界をとびまわっている高城さんの視点で考察されているのも興味深いですよ。不安に思っていることも「まずは向こうに住んでみてから考えればイイか」と少し荷が軽くなるかと思います。

引っ越しで身の回りの荷物がかなり減った

この本を読んで一番良かったのが、洋服をたくさん捨てることができたことです。クローゼットのなかにかかっていた、似たような雰囲気のワンピースや同じようなシャツ、スカート、とにかくたくさんモノを捨てました。よくお片付けや整理整頓本で推奨されている断捨離とかミニマリストな生活には、かなり無理があって共感できない部分が多かったのですが(;^_^A

荷物を極小化することは物理的にも精神的にも「いつでもすぐに動ける態勢をとっておく」ことを実現させる。それは、いつ何が起こるかわからない現代において、一層大事になってくる。
引用:『モノを捨てよ 世界へ出よう』宝島社 CHAPTER3 海を渡るのはとにかくカンタンだ!

必要なものはイマドキ世界中のどこでも買えるんです。心配してアレコレ日本から持っていく必要なんてないんです。もっというとどうして大事にいつまでも古い洋服を持っていたのかな?とも思ってしまうくらい。どうせ、4、5着あれば、日々の生活は足りるし。荷物を減らしたことで起きた身軽な生活はとても快適。説教臭いうんちくが並べてあるお片付けの本とか、実現不可能そうな我慢だらけの生活をするのとは、ぜんぜん違う方向の生き方です。
逆に、そんな生活をしている高城さんが、どんな荷物をもって海外を周っているのかなども気になりませんか?お金はどのくらい持って行っているのかとか、保険どうしているかのとか。彼なりの視点で書かれた最新のガジェット事情や携帯(スマホ)に関する部分の考察も、その辺の旅行本よりもリアルで参考になりました。

長めの海外滞在であっても、スーツケース1個でなんとか足りちゃったりすると、「あ、私ってこの程度の荷物で生きていけるんだ」と、実感できたりします。もちろん、家のなかには、愛着があって大事にとっておきたいものもあるけれど。自分の人生における必要最低限なモノの量を知れるという意味でも海外への大規模なお引越しっておもしろいことがいっぱいありますよ。

世界のどこにいても大丈夫!サヴァイヴ力を身に着けよう

この本の中で高城さんが言っている「サヴァイヴ力」というのもとても興味深かったポイント。その主たる力とは、情報力なのですが、これ、本当に海外にいるときに何度も実感させられた部分でもあります。

不思議な話に聞こえるかもしれないが、人や情報というものは、その人次第で自然と集まってくるものだ。精度の高い有益な情報をもたらす人の周りには、同じような人たちが集結する。
引用:『モノを捨てよ 世界へ出よう』宝島社 CHAPTER5 洋行経験者が日本を変える

これは何でもないいつもの生活にも通ずる部分が多いのではないでしょうか?日本でもいろんな挑戦をしている人や生活のアイディアをシェアしてくれる人のまわりには、同じような魅力的な人が多いような気がします。私も一緒にランチするんだったら、そういう人とご一緒したいし。お金の話ばかりしてくる人とか、グチが多い人、旦那の仕事がどうとか、くだらん話ばかりしてくるくだらん人とは、積極的に立ち位置を変えるようにもしています。

そうそう、私の経験ですが、「海外に引っ越すんです…」を話した時の、相手のリアクションは大きく2つに分けられました。「洋服のサイズ合わないんじゃない?」「温泉って本当にあるのかしら?」本当に心配してくれているのかどうかは定かではありませんが、ネガティブな情報ばかり頼んでもいないのにくれる人がいる一方、「地中海のクルーズがいい」「秋はトリュフが美味しい季節だ」など、実際海外暮らしをしていた人たちはその時の体験に基づいたポジティブな情報をいっぱいくれました。ハッピーになれる確率が高まるのは、圧倒的に後者な人たちとのおしゃべりではないでしょうか。

海外に引っ越す。日本ではない場所で暮らす。めずらしくはないけれども、多いわけでもない、そんな時代です。自分の勉強や仕事のためならがんばれるでしょうが、駐在妻の人たちは、ある意味巻き込まれ系なので、いろいろと苦労も多いかと思います。でも、そんな時に、ハイパー高城氏の本は、いろいろ勇気がでる生き方がいっぱい詰まっています。

【INFO】

今回ご紹介した本は高城剛さんの「モノを捨てよ世界へ出よう」です。

モノを捨てよ世界へ出よう

もう文庫も出ているのでお得に読めます。