厚生労働省の施設等機関である国立社会保障・人口問題研究所が、家事の分担において5年前や10年前と同じように妻(女性)側に負担が偏っているというニュースが話題です。
“妻の家事時間 夫の7倍 「名もなき家事」9割は妻
引用:NHKニュース
報道された内容によると、家事をしている時間は、平日で妻が1日平均4時間23分と夫のおよそ7倍(夫・37分)、休日は妻の1日平均が4時間44分と夫のおよそ4倍となっています。(夫・1時間6分)というものでした。2018年7月に結婚している女性6000人余りから回答得たそうで、それなりに信ぴょう性のあるデータなのかもしれませんが、なんか、こう数字でズラズラっと並べると衝撃的ですよね。
もくじ
「名もなき家事」のゆくえ
この手の議論のときに、いつも思うのは、外の力を使えるところは頼ればいいのに!ということです。家事は確かに大変。私なんか、要領が悪いので、まともにやったら、とてもじゃないけれど、平日の妻平均4時間23分では全部できない自信がある人間です。だからって、そこの負担を夫がカバーすればいいのかという問題ではないと思うのですよ。
あくまでも拙宅のケースですが、私もそこそこ働いてはいるものの、稼ぎは夫の方が7倍以上あるわけで、本来なら、私は夫の7倍くらい家事をやってあげたいという気持ちはあるのですが、とにもかくにも、家事が苦手。できないものはしょうがないし、苦手なことに時間と労力を費やすのももったいないので、なるべく別の方法で解決するようにしています。外注したり、便利な家電をつかったり、完璧にこなすことをあきらめるのも一つの選択肢だと思います。つまり、女性がやるか、男性がやるかという2択はもうやめたほうがいいと思うんですよ。
根性論だけで無償の愛は提供できない
昔は「台所守るのは女性のシゴト」みたいな文化だった日本。ただ、もう令和です。多くの女性は、外に働きに出かけているんです。ガラスのケースに覆われた薔薇の花じゃないんだよ。食事つくる時間がないときには、外のもので済ませればいいじゃないですか。デパ地下とかスーパーでお惣菜を買ってきて、家でご飯だけ炊いておけば、食事の準備は10分もかからないです。
こういう話をすると、今度は「経済的じゃない」とか「お金がものすごくかかる」みたいな根性論を語り出す人が女性側にいたりするので、本当に厄介なんですけれども、そもそも働いているサラリーマンの男性たちの多くは、一回飲みにでかけたら5,000円くらいすぐ使いますから。週に数回、夕飯の食事にお惣菜を使ったからって、家計を直撃するような状態ならば、無償の家事を一生懸命頑張るよりも、女性は外で稼げるように、何か別のことに注力したほうが効率がいいのではないかと思います。そう、日本において、女性の家事は無償前提だから。だからやだ。私が家事に対して、最もエンジンかからないポイントは、ここにあるのかもしれません(笑)愛は無償だとしても、本来、家事は有償であるべきじゃね?愛があるならタダでやれー!は、私には通用しないよ。
朝から晩まで、24時間365日対応でどんなにがんばりまくっても、誰からもお金をもらえない。それどころか、うっかりすると感謝もされず、当たり前みたいな顔されるのが目に見えています。よく、ママの仕事はブラック企業に例えられたりもしますが、家事をしてもらっている人(日本の場合、上記のデータからしても多くは、男性なのでしょうね)が「ありがとう」の感謝の気持ちが薄いのは、お金をちゃんと支払っていないからではないかと思うのです。奥さんがいつもやってくれている家事を、全部外注してみてやっと、その金額に驚き、有難さが理解できるのではなかろうかねぇ。
やらなくても問題がない作業はやらない
だからって、本当に家政婦さんを雇うことは、少しハードル高いかもしれませんが、今はすぐれた家電がたくさんあります。洗濯物を干すのが苦痛ならば、乾燥機付きの洗濯機にすればいいし、掃除が苦手なら24時間ルンバでも走らせておけばいい。
名もなき家事の代表格として、タッパーのフタと容器を正しく組み合わせる家事とか、朝カーテンを開け、夜カーテンを閉める家事などが、世間でピックアップされていたりもしますが、あれについては、本当にやらねばならない作業なのでしょうか?「それって、家事?」と首をかしげたくなるような作業まで全部「名もなき家事」としてカウントされているようです。そのうえで、女性の平日平均4時間23分だったら、ますますすごい。
いっときますが、私には無理。やらなくてもいい作業なら、なるべくやりたくない。
少し前にも女性芸能人が、一生懸命に朝食を作ったのに、ご主人が手を付けずに出社してしまい、無駄になったと嘆いて豪華な食事を廃棄している様子をSNSに流して話題でした。あの時も思ったのですが、たぶん、ご主人、奥様への嫌がらせで朝食を食べずにでかけたのではなく、出社ギリギリまで寝ていたいくらい疲れていたのではないでしょうか。私も会社員時代、そういう日がいっぱいありました。朝食を食べるのに10分かけるなら、10分長く寝ていたい派の人は多いと思います。だから、あの豪華な朝食は、私から見るとやらなくてもいい作業のようにも感じました。もちろん、女性側の「手作りの朝食を食べてからでかけてほしい」という気持ちは理解できますが、今までも何度もこういうことがあったと書いていましたし、だったら食べるのに時間をかけなくって済むようなバナナジュースとかにすればいいのにって思ったんですよね。バナナジュースなら、作るのも1分あれば十分です。
家事は長い時間をかければ、家族のためになるというものではないのです。
家族が快適に暮らせるということに優先順位をおくならば、まずは自己犠牲の精神を捨てて、女性が元気に暮らせる環境づくりからはじめたほうがいいのではないでしょうか。
大激怒しているのって誰なんですか?
まずは女性たちが笑顔で暮らせるために、どうしたいのかというところに重点をおいて、家事も効率化、外注化していっても、文句を言われない世の中になればいいなと思うのです。
今日は朝から某ワイドショーで、女性の平均家事時間が長いけど内訳を教えろー!的な内容をツイートしたオジサンに、女性たちが大激怒という、変な話題が取り上げられていました。
もうここまでくると、「“大激怒している女性たち”に私を含めるなよ」という冷めた気持ちになってきます。あの朝の時間帯、のんびりテレビを見ている多くは、“根性論時代の専業主婦だった人たち”ではないかと、誰かが適当にターゲットを絞り込んで、媚び売ってみたとかいうジョークでしょうか。それ、本気でいってます?と聞きたくなるような、変な編集のされ方で、見ていて頭痛がしてきました。
「ウチは子供3人いて3週間くらい妻が海外に行ってたけど、俺の1日の家事時間、掃除、洗濯、食事、子供のお弁当の用意(3分で済む)など全部で1時間くらいだったけどw」
引用:とくダネ!で紹介されていた某オジサンのツイート
まずもって、子どもいても3週間海外にでかけてくるのOKしてくれるって、めっちゃ協力的なオジサンですよね。しかもお弁当づくりまで対応してくれるなんて最高です。なぜ、これで女性は大激怒とか、奥さんがかわいそうになるわけ?
私だって、夫のお弁当はガッツリまとめて作り置きしておいたのを、朝はつめるだけ。小田真規子先生サマサマ。
お弁当を覚ます作業も、冷蔵庫の瞬間冷凍機能を使って放置するだけ。これを追い詰められるほど負担に思ったことはないし、つくりおきも夕飯のついでに作っちゃうんで、トータルの時間もかけていません。作業時間の平均でいえば、このオジサンの3分にも結構勝つ自信あります。仕事の関係で某大手総合食品メーカーから、ちょこちょこ冷食も送られてくるので、そういったものを詰めることもありますが、数分で仕上げた簡単なお弁当でも、夫は毎日楽しく食べて帰ってきてくれます。冷凍食品のリラックマポテトがかわいかったと喜んでくれたりもしますし。
「サトウのゴハンをレンジでチンして2分。そこにふりかけかけて、自然解凍の冷凍食品詰めたら3分で終わりじゃ、ぼけー!」
引用:とくダネ!で紹介されていた某オジサンのツイート
まぁ、言い方はいろいろあるにせよ、「今日はお昼どこか食べに行ってね!」とお願いできる大人のお弁当と違って、絶対に持参必須の子どものお弁当の場合、これは合理的な発想だと思いますよ。レンチンご飯と自然解凍の冷食を詰めるお弁当の何がいけないのかと見ていたら、最終的に「弁当のおかずに冷凍食品はアリかナシか」という不毛な議論に発展していて、静かにリモコンでスイッチを切りました。
なんでこんなに厳しいことばっかり、求めるんですかね。いい加減、手作りを美化するお弁当文化は消えてしまえと思いました。この風潮こそが、少子化の原因なんじゃなかろうかという気持ちにさえなってきます。私もいつか母親になって、レンチン弁当を子供に持たせたら、どっかの誰かから攻撃くらうのかしら。おーこわ。
私が夫のお弁当を作る理由
そもそも、結婚するときに「家事をやってほしいから」という理由を真っ先にあげる男性というのは、一定数いるわけです。たぶん、自分で家事ができないか、自分でやりたくないのでしょう。そういう人と結婚しておいて、「分担して!」と切り出すのは、女性の私からしても、後出しジャンケンはよくないよ!と思います。翻って、はじめっから「専業主婦になりたい」といって結婚する女性もいます。本当に専業主婦になりたくってなったのであれば、全力で家事を頑張ればいいと思いますが、実は今の仕事をやめたいとか、家を出たいとか、なんか別の理由があって「働きたくない」という言葉を「専業主婦になりたい」に置き換えている場合は、これまたのちのちモメたりする原因になりそうです。
結婚は、好きな人とすることが大前提だと思うのですが、この家事に対する考え方の根本に誤解が生じると、あとから決定打になってしまうことも多いように感じます。
イマドキ、お金がある男性は家事代行でも頼めばいいし、女性も働く場所はいくらでもある時代なので、結婚するメリットに「家事」をおくと、うまくいかなくなる確率が高まるわけです。
家庭ごとに、そして夫婦の数だけ、愛の形はあるのだと思います。人のことにとやかく口を出すつもりはありませんが、私は買ってきたお惣菜でも、コンビニの肉まんでも、宅配のピザでも、誰かと一緒に食べればおいしいなぁと感じます。ひとりのご飯は、どんなにイイお店でもやっぱり味気ない。ちょっと嫌なことがあったときにも、精神的な負担を分かち合ってくれて助けてくれる人がパートナーだったら、さまざまな波風が起こる人生、とても豊かなものになると思うのです。
そういう意味では、台風クラスの暴風雨が来ても、強いメンタルでドーンと構えていてくれる夫の存在にはいつも助けられており、いつまでも健康でいてほしいので、せっせと毎日野菜たっぷりなお弁当をつくるのであります。尿酸値下がれー!と願いながらヒジキも味付けを変えて何種類も作り置きするのです。
健やかなるときも、病めるときも…、あの定番の言葉の意味を今一度よく考えてみる時代ではないでしょうか。
それで、お弁当のなかみが冷凍食品やつくりおきだったとして、愛がこもっていないとかいう変な結論にならないでしょ。だけど明らかに手抜きした日でも、嬉しそうに食べて帰ってきてくれる夫を見ると、あぁ、明日は好きなおかずを入れてあげたいなと思うんですよね。あ、このメニューや献立考える作業も名もなき家事なんでしたっけ…?!
ふと、今日のニュースをみてて思った独り言でした。
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