私は読書が大好きです。1週間に5~7冊くらいは読んでいます。でも学生時代は10冊とか、もっと読んでいた時期もあったので、なんだかペースダウンしたような気すらしていたのですが、自分の知らない世界をたくさん知ることができるから、読書の時間はお勉強の時間だと思って、日々大事に確保したいなと思っています。
いっぱい買うけど、読んでもすぐに売ってしまうものがほとんど。うちの本棚はそこまで広くないし、何より夫に「整理しなさい!」って怒られるから。夫は理系人間なので、一度読んだ本をまた何年かして読み返して泣いたりする感受性豊かな私の気持なんかわからないんだろうなとか思いつつも、実際のところその何年かしてがいつ来るのかと聞かれると「ちょっとわかりません」しか言えなかったりもするので、グサっと心に突き刺さったもの以外は、なるべく早々に売るなり捨てるなり、かたづけるようにしています。
逆にいうと「これは!」という1冊を本棚に並べてあるので、時間があるときはまた何度か読み返したりしたいなとも思うのです。
だからってわけではないのですが、読んだ本の自分のメモも兼ねて、自分が「この本はまた読むからとっとこー!」って思ったキープする本に関して【本棚に残しておきたい一冊】というカテゴリを設けて、勝手に感想文をつけておこうと思います。これからお読みになる方のために、また著作権を侵害する気もありませんので、ネタバレしないように配慮しながら、刺さったポイントなどをまとめていこうと思っています。
本棚に残しておきたい1冊『投資レジェンドが教えるヤバい会社』
というわけで記念すべき初回。ご紹介したい本はこちら!
ときどきWBSとかにも出演していらっしゃるひふみ投信の藤野英人さんの本です。株やっている人にとってはとても有名な方ですよね。
藤野さんは投資家だから、株式目線での「売り」か「買い」かという話ももちろん含まれているのですが、ざっくりともっとその会社自体がいいのかダメなのかという根本に立ち返って、株をやっていない人にもパっと見てわかりやすいポイントみたいなのを独特の視点で分析されています。それらを独特の”法則”としてたくさん紹介されていてすごく興味深かったです。
私がこの本を再読したいと思った一番のポイントはまさにファンドマネージャーならではのその独特な法則がすごく勉強になると思ったから。会社そのものの社風とか社員の雰囲気とか性格みたいな部分は、業績からは読みとくことが難しいのが実情。
私はフリーランスだからいつもひとりで仕事をしているので、経理も営業もシステムも、なんでも一人でやらなくっちゃなりません。法務だけ、別で見てもらったりはしているけれど、普通の会社でいう「与信管理」みたいな、「この会社は付き合って大丈夫なのだろうか?」「この仕事は私の未来にプラスになるのだろうか?」みたいな判断のところは、自分で下さないとなりません。確定申告よりも、実際納品したりする具体的な仕事内容よりも、一番気を付けないといけないなと思っているのが、まさにこの部分で、へんな会社(いわゆるブラック企業)みたいなところと仕事をして、なんかわけわかんないことに巻き込まれても、全責任を自分でとらなければならないという点が、フリーランスの大変な部分だなと感じています。
SNSで有名人との会食の写真ばかり載せる経営者
引用:投資レジェンドが教える ヤバい会社 (日経ビジネス人文庫) 第1章法則17より
社長の自伝本を本人がプレゼントしてきたら
引用:投資レジェンドが教える ヤバい会社 (日経ビジネス人文庫) 第2章法則20より
晴れているのにカサ立てにカサがいっぱい
引用:投資レジェンドが教える ヤバい会社 (日経ビジネス人文庫) 第2章法則29より
ちょっといくつかピックアップしただけでも「あ!」と声が出そうになるほど、心当たりのある会社がいっぱい。「ホントにこういう人いるいるー!」がいっぱい。
でも「だからその会社がどうなのか?」という部分の判断ってホント難しいんです。明らか感じの悪い相手だったら、「こんな人からの仕事なら受けなくっていいや」って思うこともあるけども、「ぜひ一緒に仕事しましょう」って前のめり気味に来られても、引っかかるときってあるじゃないですか。あるんです。大丈夫かな?って心配に思うことや不安に感じることが。
そういう時に、投資の観点から「藤野さんだったらどう考えるんだろう?」っていう一つの指標の参考書として、教科書みたいにこれからも読んでいきたいなって思いました。
そうそう、少し話は逸れるけれども、この間の仮想通貨のコインチェックという会社に関して、私は悪意のあるウソつく会社はだめーって書いたんですけれども、藤野さんは”白いウソと黒いウソ”って表現されていました。
「結婚してください、絶対に幸せにします」というのは、”白いウソ”です。
引用:投資レジェンドが教える ヤバい会社 (日経ビジネス人文庫) 第4章法則61より
たとえば結婚するつもりがないのに「結婚してください、幸せにします」といったら、それは”黒いウソ”です。
引用:投資レジェンドが教える ヤバい会社 (日経ビジネス人文庫) 第4章法則62より
すでに起きた事実の粉飾を「黒いウソ」と呼ぶセンス、さすがです。ね、とてもわかりやすいでしょ。
今回ご紹介した本は「投資レジェンドが教える ヤバい会社 (日経ビジネス人文庫)」というレオス・キャピタルワークス代表の藤野英人さんの本です。
フリーランスの業務請負の判断材料としても教科書になる一冊だと思います。