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偉人の意外な素顔にびっくり『やばい日本史』スゴイ人たちのおもしろ恋愛事情

令和を迎えて、つくづく死とリンクしない改元の素晴らしさと、この道筋を立ててくださった現・上皇の偉大さに感謝を感じた1日でした。

そんな令和元年1日目の今日、私が読んだ日本の歴史に関するちょっとおもしろい本をご紹介したいと思います。

歴史は繰り返されるから!今こそちゃんと学んでおきたい『東大教授がおしえる やばい日本史』

働き方や生き方、様々な場面で価値観の多様化が認められるようになりましたが、未だに閉塞感が漂っているのが学校教育。制服とか着させたりする時点で、個性もなにもなくなってくるわけですが、大学くらいまでいくと、自分の興味ある分野に特化した好きな勉強ができるからまだいいものの、義務教育の間は、なんでも教科書通りちゃんとできないとダメで、まんべんなくアレコレやらされるもんだから、あんまりいい思い出がなんですよね。最近は私のころに比べるとだいぶ改善したようですが。根本のところは何も変わっていないんじゃないかとすら感じるわけです。

で、子供時代は、これが将来なんの役に立つんだろう…という気持ちで丸暗記させられていた日本史。その面白さがイマイチよくわからないまま大人になってしまったわけですが、今日ふと『東大教授がおしえる やばい日本史』というタイトルにひかれて読んでみたら、どっぷりスケジュールをめちゃくちゃにする勢いでいっきに読みいってしまいました。

卑弥呼からはじまり、近現代の昭和に至るまで、コーヒーを飲みながらあっという間の読書タイム。一度は名前を聞いたことがある偉人も、改めて「あ、こんな時代に生きていたこんな人だったんだ…!」と感慨深い時間になりました。時代を彩った立役者たちの人間味あふれすぎな側面を垣間見ることができます。

東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

今回はそのなかでも、私の心にキュンと突き刺さった気になる恋バナ系エピソードを3つご紹介します。ややネタバレしてますので、これから本を読もーうと思っていらっしゃる方は、あらかじめご容赦くださいね。

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元祖バリキャリ!孝謙天皇のお気に入りボーイならぬボーズ

父は聖武天皇、母は光明皇后の娘というサラブレッドな血筋の孝謙天皇のお話から。この孝謙天皇は、史上6人目の女帝なんです。江戸時代初期に即位した明正天皇まで、850余年、女帝が立てられることはなかったんだそう。

そんな孝謙天皇さまはデキる女性を政治の世界で、どんどん活躍させていったという、令和の世の中にもぜひともとり入れたいバリキャリ系のリーダーだった様子。

なかでも和気広虫という女性官僚は、日本初の孤児院を作ったり、のちの都・平安京の工事に力をつくしたりと、偉大な功績を残しました。

東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

素晴らしいですね。今、時代が求める女性上司の先駆け。なんだかんだで、“働く”という場面においては、男性と女性が対等とは言い難い状況を感じる昨今、こういうパワフルな女性のリーダーがいたらさぞかし!とも思ったりしながらワクワク読んでいたのです。しかし!

43才のとき、孝謙は病気を看病して治してくれた道鏡というお坊さんをいたく気に入り、政治に参加させるようになります。道鏡サイドもノリノリで、逆らうものは死刑や流罪という、おそろしい事態に。


東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

やばいー!!!なんなんだ、道鏡さん!「いたく気に入り」という点が、ただホストに貢いじゃうオカネモチマダム程度なのであればと思うものの、なんだか尋常じゃない存在感を感じますよね。逆らうと死刑や流罪ですよ。どんな恐怖政治なんだよ。

ちなみに、先ほどご紹介したキャリアウーマンの和気広虫さん、なんと「狭虫」という変なあだ名をつけられた上に、流罪にされてしまったのだそう。なんでそんなことになっているのかという人間模様のあたりもドラマを見ているようでスリリングでした。

ってか、このエピソード、いつかドラマにならないかしら。見たいわ。

ヒーロー安倍晴明、奥さんが浮気したら…

ドラマや映画、たくさんの本も出ている平安時代の陰陽師、安倍晴明はもう説明もいりませんよね。魔法みたいなスゴイ力で、セレブ貴族たちの窮地をすくって大人気なスーパーヒーローというイメージだったんですけれども、安倍ちゃん、実は結婚していました。私は勝手に独身かと思っていたので、まずそこにビックリ。


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かつて、野村萬斎さんが演じられた映画のなかでもすごいパワー陰陽師であるということはよくわかったのですが、あまり家族関係には触れられていませんでしたし。でも、昼ドラさながらの奥さんの不倫劇にさらに驚かされるのです。

しかも相手は、安倍ちゃんと同じ職業の陰陽師!蘆屋道満という方でした。

清明が天皇の命令で唐(中国)の仙人のもとで修業をしているすきに、清明の妻・梨花(りか)を誘惑し、あろうことか師匠の奥さんと浮気してしまうのです。


東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

あろうことかというか、なんというか、単身赴任中の旦那と浮気しちゃう奥さんという組み合わせは今の時代もよく聞く話で、ファンタジーすぎる陰陽師の世界観からいきなり現実に戻されたかのような事態に、読んでいて少しホッコリしてしまいました。でも、そこは陰陽師の世界。なんと安倍ちゃん、浮気な奥さんの提案で、道満によってあっさり呪い殺されてしまいます。

ところが、エース安倍ちゃんは、仙人パワーをつかって見事復活。ここからの復讐劇はただじゃすみません。半沢直樹みたいに倍返しどころじゃすみません。

道満と梨花を襲撃し、首を切って成敗したということです。


東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

昼ドラのつもりで読んでいたら、夜のサスペンスみたいな結末にゾゾゾっとしたラストでした。いくら浮気されたとはいえ、血も涙もないんかい…。奥さんに事情も聞かないのかい…。陰陽師を夫に持つと大変そうですね。

コミュ力抜群!初代総理大臣・伊藤博文の恋愛バトル

松下村塾出身の伊藤博文は、約260年続いた江戸時代が終わりを告げ、鎖国も解かれ、西洋の文化が日本に入ってきて大きく時代が変化を遂げた時代に生きていた人です。

コミュニケーション能力がめちゃくちゃ優れていたそうで、外交力も抜群。44歳のときに総理大臣となって憲法も作り、今の時代の基礎を作り上げたというとてもエライ人…なのですが、若かりし頃は、なんとテロリストだったのだそう。ま、松下村塾といえば、吉田松陰の件で、過激な人が多いイメージもありますしね。

そして何よりびっくりなのが、コミュ力をいかして、芸者にモテモテだったという話。芸者の梅子と素敵な恋に落ちた伊藤氏ですが、なんとこれまた不倫関係。この時奥さんがいたそう。えー、めちゃクズ男じゃない!と腰を抜かしそうになるわけですが、クズっぷりはここから本領を発揮していきます。

梅子と結婚したいけど、直接妻と交渉するのはこわい……。というわけえ、なぜか上司である桂小五郎を引っぱりだし、妻と両親を説得してもらって離婚します。


東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

あのコミュ力は何処へ…!奥さん、めっちゃ気の毒じゃねーか、こら。しかし、恋する男、伊藤総理はまた恋をします。しかも相手はまた芸者。しかも恋敵は大正天皇のおじさん。トレンディーな恋愛バトルは明治天皇に怒られて収束したそうですが、この女好きは死ぬまで治らなかったそうです。女の敵…!

偉人たちの意外な素顔を読んでると、なんか頑張れそうな気がしてくる


東大教授がおしえる やばい日本史 本郷和人 監修 / 和田ラヂヲ イラスト 横山了一 マンガ/ 滝乃みわこ 執筆(ダイヤモンド社)より

カラーのおもしろい漫画付きなのでスラスラ読み進めちゃえます!

日本の歴史に名を残す偉大な方々、その功績だけにフォーカスすると、「どう逆立ちしたって、パンピーな私には手が届きそうにないな」と感じてしまうんですけれども、こんな人間味あふれる横顔を垣間見れるようなエピソードを読んでいると、根拠はないけれども、明日も真面目にがんばろうと思える活力が湧いてきます

そんな私ですが、先日、実家の自分の部屋を片付けていたら、小学校時代に校長先生から両親宛てられた変な謝罪文書が見つかって、夫に苦笑いをされました。

10歳のころの私は、小学校の教室で、クラスメイトにチョコレートを配ったという罪で、放課後反省文を書かされたうえ、「親にもハンコをもらってきなさい」と担任から指示されました。当時からすぐにお腹がすく燃費の悪い体質だったので、おなかが鳴ったら恥ずかしいからチョコレートを持参したんですが、ひとりで食べるのもアレだし、誰か特定の人にだけあげるというのも微妙なので、みんなに配ったら、あえなくチクられ、怒られ、「もーうだから集団生活ってイヤだな~」くらいに思って「チョコレートを配ってすみませんでした」と一言やっつけ反省文を書いたことを鮮明に覚えています。

今だったら、「体調を考慮してよー!ばかー」とその場で大きな声をだして教師を論破してやるんですけれども、子供時代は先生の言うことはゼッタイな恐怖政治の教室。黙って、反省文を家に持ち帰り、「判を押して」と悪びれることなく親に渡したのですが、私の親ですからこれがまた強烈な人でして、校長宛てに「こんなくだらん物を書かせるなんて、貴重な勉強時間を削ってどうしてくれるんだ」的な反撃の手紙を書いたっぽいんですね。「教師だって、職員室でお菓子くらい食べるだろう!何がいけないんだー」とブチ切れていた父親の反論は、子供ながらに「向こうは職場、こっちは学校なんだから、しょーがねーだろ」とあきれてしまいました。

そんな経緯で提出された私の親の抗議文のお返事文書が、まさか20年の時を超えて、一番近い他人である夫に読まれるというこの恥ずかしさ。

いつか私が偉人になったら、ぜひこのあたりのエピソードを後世に伝えたいと思います。未来のエリート大の先生方、どうぞよろしくお願いします。

【INFO】

今回ご紹介した本は<東大教授がおしえる やばい日本史>です。

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「ひまを持てあました貴族たちの時代」とか「刺激はないけど平和な徳川家の時代」それぞれの時代の章を読んでみるだけでも興味がひかれます。何事にも流れというものがありますからね。大人になった今こそ歴史のお勉強に!

▼日本史の本ならコレもおすすめ!

『日本史100人の履歴書』

ほかにも面白かったなーと思う本を<本を読まなきゃ / BOOK >でご紹介しています。