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夏休みの宿題を代行してもらうことの是非

世間の学生さんはもうすぐ夏休みが終わろうとしている時期ですね。
最近は夏休みの宿題を代行業者に頼めるというサービスがあるそうです。
そんなニュースをあずきバーをかじりながら、先日ぼんやり見ておりました。
私もかつて、読書感想文を塾の先生にお願いするという常套手段を使ったことがあるので
結構時代の先をいってたなーとか(ウソです、ごめんなさい!)
思ったんですけれどね(ホントすみません!)

ま、それでコンクール出しちゃって賞もらっちゃうとかはダメだと思うけれど、
少なくとも興味が持てない指定図書を無理やり読まされて
原稿用紙に適当な言葉を並べて何枚か書くような無駄な時間を過ごすくらいなら、
あれでよかったような気がしています。

子供たちの多くは「人にやってもらうと自分のためにならない」という
とても正当な考えを持っているというのが番組の中で紹介されていました。
そのまっすぐな考えは、もうそのまま絶賛したいのですが、
そもそも宿題の内容が本当にその子個人のためになっているかは
かなり微妙だよね~というのが私の個人的な考えなので少し複雑な気分になりました。

冒頭に、読書感想文を塾の先生にお願いしたと書きましたが、
私にとっては本を読むことも、字を書くことも子供のころから大好きだったんですが
なんで、そんな事態になったかというと、
課題として出された本がぜんぜん好みじゃなかったから。
漱石とか芥川に胸を打たれるシブイ感性も持っていたし、
宮部みゆき先生の本なんて新しいのが出るたびに
すぐに買っては、何度も何度も繰り返し読むくらい大好きでした。

だから「好きな本の感想書きなよ」だったら、熱をもって頑張っていたと思います。
でも先生の趣味とかコンクールに出すためとか、いろんな大人の事情があって
本が指定されちゃっていて、それが全く好きなタイプじゃなかったので、
「めんどくさいな~」と感じていることを話していたら、塾の先生が
「だったら、代わりに書いてあげるから、空いた時間に好きな勉強をしなさい」
と、言ってくださって、お願いしちゃった以上は子供ながらに変な責任を感じて
きちんと勉強は取り組みました。

今、大人になってみて思うのは、あれはあれでよかったということです。
あの時読むのがめんどくさいと感じた本を無理やり頑張って読んで
「わー世界観が広がったー」とか、プラスに働く可能性はかなり低かったと思うし
苦手なことからは逃げていいし、
誰かに頼めるなら頼んでいいんだということを学べたし
何より好きなことだけやって時間を過ごすことの意味を
子供ながらにちゃんと肌で感じとれたような気がした出来事で、
30超えた今でも、この時のエピソードをこんなに鮮明に覚えているからです。

教育というのはいろんな側面があるので、一概に何がいいとかわるいとかの
正解はありませんが、夏休みの宿題、特に読書感想文やドリルもろもろ(めんどくさいだけで意味があるのか不明なもの)が、何十年も経った今もずーっと変わっていない教育の現場って、やっぱおかしいよな~と思いました。
その意味や内容が精査されることなくずーっと続いているんだね。

ちなみにニュース番組では、キャスターの人が「ノルウェーやスウェーデンなどの北欧では、夏休みは休むものだから宿題がないと聞いています」と、自分で経験すらしていない又聞き情報を真顔でコメントされておりました。
北欧と日本では、そもそも夏休みの長さからして違うんです。
簡単に比較対象としてあげるのには、一番ふさわしくないと思いますよ。
あれ?余計な一言だったかな?どうも失礼しました!