全国各地で、白熱する美術館グルメ。そのなかでも常にトップクラスの人気を誇っているのが静岡県駿東郡にある<クレマチスの丘>のイタリアン「リストランテ プリマヴェーラ (PRIMAVERA)」です。癒しの景色とおいしいお食事の内容は?実際にでかけてきた体験レポートです。
緑いっぱい!目の前の景色に圧倒されるイタリアンレストラン
スルガ銀行創業の地としても知られる日本有数の高級住宅街・愛鷹山山麓。富士山と駿河湾を望める絶好のロケーションに位置する<クレマチスの丘>は、お花や美術が好きな人にも、とってもおすすめしたいスポットです。
<クレマチスの丘>自体はとっても広いのですが、そのなかのヴァンジ彫刻庭園美術館のお庭を望む「リストランテ プリマヴェーラ (PRIMAVERA)」がこちら。
静岡No.1とも評されるレストラン。入口からしてアート。緑いっぱい。まるで絵画のなかに迷い込んだかのような癒しが満載なひとときをご紹介します。
あの「エル・ブジ」で修業を積んだシェフの味に出合える!
スペインにある“世界一予約の取れないレストラン”として映画にもなった伝説のレストラン「エル・ブジ(El Bulli)」をご存知でしょうか。料理長のフェラン・アドリア氏が手掛けるお料理の大ファンで、バルセロナへいくと、いつも彼のお弟子さんたちが開業したレストランを徹底的に回るというストーカーっぷりを発揮しております。「これは、日本では食べられないから」と言いながらあちこち食べ歩いていたわけですが、実は日本人でもエル・ブジで修業していたシェフが何人かいらして、この「PRIMAVERA」のシェフもそのおひとりなんだそう。
予約なしで突然言ったのですが、ブックディレクター幅允孝選書のブックライブラリーで、テーブルの準備の間少し待っただけで、運よくスッと入ることができました。
わくわくしながらいただいたお料理のラインナップも、ほっぺが落ちる逸品ぞろい。
色とりどりの旬が美しく並ぶ!ランチメニュー
■青リンゴのソースがかかった水ナスの前菜
皮ごと手づかみで食べられます。ナスって火が入ったものしか食べたことがなかったので、はじめてのみずみずしい味わいにビックリ。つぼみのバジルもフワっと優しい香りがアクセントになっていて、絶品です。
■食材のコントラストが効いている赤イカのタルタル
丹波の豆とおくらを柚子のソースであえたという爽やかな逸品です。イカのゲソ部分は、イカ墨で和えてありました。見た目の爽やかさとは一転して濃厚な味わい。
■上品な甘さにしびれるコーンスープ
コールドラッシュという種類のコーンを使用したスープです。炙られたコーンとオリーブオイルが絶妙でした。
■この日のメインはトマトとナスのパスタ
やっぱイタリアンはこうじゃないと!というくらい、ガッツリ食べたくなるパスタです。細めのスパゲッティーニにパルメジャーノソースがたっぷり。とても上品なお店ですが、パスタって、熱々をもりもり食べたいですものね。
■デザートの桃は食感の違いも楽しい
半生のピューレに、ゼリー、コンポートと食感の変化を楽しめる桃尽くしのデザートです。
ちなみに食後に出てきたコーヒーなんですが、このティーカップをもちあげると…
かわいい蝶々が。美しい庭園美術館の景色とともに、テーブルにも“PRIMAVERA=春”を感じる瞬間に、キュンときますよね。こんなときめきが終盤に訪れるとは。
お茶うけはブルーベリー尽くし。これ、裏の農園でとれたものなんだそう。新鮮な地の食材をいただくのも旅の醍醐味です。
席数は42席と、美術館の規模に比べると本当にこじんまりとしたレストランですが、サービスも行き届き、快適なお食事を楽しめて、うっとりするほど素敵な時間を過ごせました。
ぜひクレマチスの丘へおでかけのときには、予約して、お食事の時間もゆっくり楽しんでみてくださいね。
今回ご紹介したスポットは「クレマチスの丘」にある<リストランテ プリマヴェーラ(Ristorante Primavera)>です。
住所:静岡県長泉町東野クレマチスの丘347-1
予約・お問合せ:055−989−8788
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