「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
引用:雪国 (新潮文庫)より
文豪・川端康成先生の名作「雪国」の有名過ぎる巻頭の一節です。
私は、ぜんぜん雪が積もらない場所で生まれ育ったので、子どもの頃から、豪雪地帯へのあこがれが強くて、冬の温泉旅行でつららなんか見かけた日にはテンション爆上がり。
川端康成先生ゆかりの温泉宿!越後湯沢<高半>
都心からも関越道や新幹線などでとてもアクセスがイイ新潟県の越後湯沢。米どころとしても有名な南魚沼なので、ごはんもお酒もおいしいんです。
今回ご紹介するのは“雪国の宿”と看板に掲げるくらい、川端康成先生とゆかりの深い温泉宿<高半旅館>です。湯沢I.Cから車で6分ほど。新幹線の場合は、駅までの送迎もあります。
◆ノーベル文学賞をとった名作『雪国』の世界がそのままに!
出典:越後湯沢温泉<雪国の宿 高半>より
冬でなくとも、駅から街のなかから、名作『雪国』にちなんだフォトスポットなどがたくさんある越後湯沢。主人公・島村と芸者・駒子の恋物語は詩のように美しい日本語で描かれており、出かける前に読んでいくと、越後の冷たく澄んだ空気のなかで感動が増します。
『雪国』誕生の舞台!かすみの間で文豪気分に浸ろう
川端先生は、昭和9年から12年にかけて、この<高半>の「かすみの間」で過ごされていたそう。まさに名作が生まれた舞台。そのレジェンドなお部屋が現在、そのまま移設されて、宿泊者なら誰でも見学することができるんです。
あぁ、私もここに3年くらいいたら、いい小説が書けるのかな。そういう問題じゃないのかな。思っていたより簡素だけど、腰を据えてみるとそこはかとなく漂う特別なオーラに包まれているかのよう。
1日中、ここにいれば、なんかすごいアイディアが浮かびそうな予感がしました(笑)
与謝野寛・晶子夫妻や北原白秋夫妻もこの「かすみの間」で歌を作ったらしいですよ。ほーらね。気のせいとかじゃないんだよ、こういうものは、たぶん。
高半は温泉もすごい!奇跡の43℃で厳選かけ流し
出典:越後湯沢温泉<雪国の宿 高半>より
ちなみにこのお宿、温泉もすごいんです。天然温泉って、熱すぎたりぬる過ぎたりするから加温したり、冷ましたりするなどの設備を作って湯船に注がれることがおおいのですが、<高半>の温泉は湧き出る時点で43℃なんですって。
だから正真正銘の循環もろ過もナイ!100%かけ流し。同じお湯は3時間しか使わないという「放流式」も贅沢なポイント。
出典:越後湯沢温泉<雪国の宿 高半>より
常に、新鮮なお湯だからとても清潔で、赤ちゃんからお年寄りまで安心ですよね。越後に湧き出る温泉のパワーをダイレクトに受け止められます。
※冬期間に限り循環加温ありなので、私のおすすめはシーズンは秋から春先です。
◆やわらかいとろみのある温泉!気になる泉質は・・・
出典:越後湯沢温泉<雪国の宿 高半>より
高半旅館の泉質は単純硫黄温泉。ほんのり硫黄が香ります。
適応症
慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病
引用:高半温泉公式サイトより(http://www.takahan.co.jp/spa/)
どうしてお湯にとろみがあるのかというと、pHの値が9.6もあるから。肌にぬるっとローションのように馴染んでしっかりコーティングしてくれる感じがしました。
出典:越後湯沢温泉<雪国の宿 高半>より
昭和9年6月16日、川端康成先生が奥様へ宛てた書簡には、「「この温泉は神経痛によいらしい。暖かくなつたせゐもあろうが、徹夜の後の無理で病んでも直ぐよくなる。」という記述もあったそう。
東京にはナイ癒しがここにはあります!
開湯から900年経った今も変わらず湧き出る奇跡の温泉につかって、冷たく流麗な八海山野伏流水で仕込まれたおいしい日本酒を飲みながら、南魚沼のおいしいお米をたっぷり食べて、「かすみの間」で3年くらい閉じこもったら、ほらね、やっぱりすごいアイディアが浮かびそうです。クリエイティブな人も、会社員の人も、私のような浮かれた主婦も、みんな癒されにいくべきですよ、これは。
今回ご紹介したのは<越後湯沢温泉「雪国の宿 高半」>です。
住所:新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢923
TEL:025-784-3333
GALA湯沢スキー場へのシャトルもでているので、スキーやスノボする人にもおすすめです。
ほかにも<こころときめく国内旅行 / JAPAN>では、全国各地の素敵な絶景スポットやおもしろたのしいエピソードなどをご紹介しています。 ぜひチェックしてみてくださいね。