配られたカードでいかに効率よく勝ち続けるか。人生ってカードゲームとよく似ていますよね。入試は指定校推薦、新卒で入社した某大手上場企業は学校推薦、私は試験をろく受けずに、運だけでここまで来てしまいました。
この運は本物なのか?実力主義で超インテリな茶飲み友だちと、この受験シーズン真っただ中の冬、最新カードゲームで勝負し、長年の疑問に白黒つけることにしました。
もくじ
偏差値70を超える頭脳派に運だけで生きてきた人は勝てるのか?
今回、実験に使ったのは2020年12月にドリームオンボードエンターテイメントから登場したばかりの国産カードゲーム「エレメンタル」です。
防御カードを選択し、攻撃カードを出す、チップを奪い合う、というシンプルな3アクションで対戦するカードゲーム。4人まで楽しめる設計になっているので、コロナ禍でおうち時間が増えている昨今、家のなかでゆっくり楽めるアイテムと話題になっています。
で、肝心な私の対戦相手をしてくれたのは、偏差値70を超えるスコアをたたき出す頭脳派、港区おじさん予備軍のカブラギさん(仮名)です。某有名大学院卒の理系男子で、私のPCの調子が悪いときなど、いつも助けてもらっています。特にこれといった趣味がないカブラギさんは、先日オンライン会議中に「その生活、ストレスたまりませんか?」とみんなから本気で心配されていたので「3時のおやつ時間にカードゲームしようよ!」とお誘いしてみたら、あっさり快諾してくれました。
偏差値なんて中学生の時以来、まともに計測したことない私は、持ち前の強運だけで、頭脳派のカブラギさんに最新カードゲームで勝つことができるのでしょうか?
ルールはシンプル!カードの種類と使い方の流れをチェック
※換気対策とソーシャルディスタンスが十分にとられたなかでゲームをしています。
私「じゃあ、さっそくルールの説明をしますね。」
カブラギさん「いや、けっこうです。自分で読みます。勘違いがあると困るので。自分で正しく理解したいです」
というわけで、いきなり人のことをディスりながらルールブックを黙々と読みはじめるカブラギさん。プレイ所要時間はおよそ5分~10分。ここでは先にカブラギさんが隅々まで読み込んでいる「エレメンタル」のカードの種類やゲームの流れ、ルールなどを簡単にご紹介しておきます。
◆使うのは「防御カード」「攻撃カード」「チップ」の3種類
こちらが基本設定。「防御カード(4カラー)」と「チップ(ライフビットコイン:5枚)」になります。お互い、向かい合って配置します。
「攻撃カード」は少し複雑で、2人対戦の場合は、どんな戦いも引き分けに持ち込める「ドローカード(左上)、相手のカードの数字やカラーに影響されずチップを1枚獲得できる「クリティカルカードone(右上)」、振られた数字で攻撃力の強さを示す「ナンバーカード(下段)」の3種類。カードの強さ(優先レベル)はドローカード(優先度・高)→クリティカルカード→ナンバーカード(優先度・低)の順になります。
同じカラーのナンバーカードを出し合った場合は、数字に関係なく引き分けになります。
※3~4人対戦の場合は、相手の防御カードを奪える「ブレークディフェンスカード(右上)」や、相手のカードの数字やカラーに影響されずチップを1枚獲得できる「クリティカルカードtwo(左下)」なども加わります。今回は2人なので使いません。
◆ピンチを救うかもしれない「ワイルドカード」も
使うかどうかは、自由に設定していいという「ワイルドカード」は2枚(3~4人でやる場合は追加2枚)をテーブルの端にセット。これはチップの残りが1枚になった人が目隠しをして引くことができるというもの。
「ゲットワイルド(右)」をひけば、3枚チップを奪って、一発逆転を狙うこともできますが、「ノットワイルド(左)」がでると何も起きずに終わることもあります。天国と地獄みたいな運命の分かれ道カード…。今回は、どっちかのチップが残り1枚になったら使うことにしました!
勝敗は、手札が残り1枚の時点でチップの枚数が多い方が勝ち。もしすぐにチップがショートしたらその時点で負けです。
◆2人でプレイする場合の基本ルール
はじめに、攻撃カード(これが手札になる)をよくきって、同数ずつ配ります。ここでなんとカブラギさん、全手札をすべて暗記していたことが判明。
これだよ…。すごい記憶力…。自分の手元にないものは私が持っているとブツブツ呟きはじめ、謎の一歩リードを強調されました。頭いい人って変わってる人多い(笑)
「あなたはレインマンか何かの生まれ変わりですか?!」と昭和なツッコミをする私。
3時のおやつに「エレメンタル!」白熱の10分を実況中継
それではプレイカード!
向き合わせで並べた防御カードから、自分でディフェンスに使いたいカラーを1つ選びます。ターンごとに違うカラーのカードを選ばねばなりません。
ここでいきなり「やっぱり、変える」「じゃあ、これにする」と相手の出方を見ながらもめました。お互いコロコロ選ぶカラー変わったので、今回は、提示の順番やタイミングはフレキシブルにOKということに。お茶とか飲んでるけど、ホント殺伐…。
私の手札はこんな感じ。ドローとクリティカルカードは全部で4枚なので、カブラギさんが残り2枚を持ってるハズ。
相手の防御カードと同じカラーの攻撃カードは出せません。呼吸をあわせて「エレメンタル~!」と言いながら、同時に手札の攻撃カードを1枚出して、カード(もしくは数字)が強い方がその分のチップを相手からもらいます。
出した手札(攻撃カード)は、捨てカードになるので、延長戦以外では基本的に使いません。
◆1回目のターンから、いきなり心理合戦
カブラギさんは、何度も私の分の攻撃カードも把握済みと言い張ってきて、妙なプレッシャーをかけて続けてきます。待ったなしの真剣勝負。
私はとりあえず紫の3を出してみたところ、カブラギさんは黄色の1という弱いカードから出してくるという謎の攻撃。私は無事に2枚のコインを奪いました!
どういう作戦?!と、お互いやや混乱。
次はクリティカルカードを使ってみたところ、カブラギさんは紫の3。強い数字を見事に撃破いたしました。またしてもコインを1枚ゲット。
これは、あっという間にバーストさせられるかも!とはやる私。しかし、勝負はここから…
◆思わぬミスをしたときの動揺が致命傷になるかも
私はナンバーカードの全貌はぜんぜん記憶にないのですが、自分の手持ちの攻撃カードを眺めながら、「ブルーのカードがなんか少ない気がする」ということに気がつきました。ということは、カブラギさんはブルーをいっぱい持っているのかな?!と思って、もう一度ブルーの防御カードで守りに入ると…
カブラギさん「さっきのターンもブルー使っているので変えてください!」
私「へ?!」
カブラギさん「ルールブックに書いてあります!(ドヤ顔)」
私「ホントだ…。ごめん、うっかり」
これで慌てた私はあわてて、弱いナンバーのカードで、あっさりコインを取り返されてしまいました。くっそ~。感情のコントロールができないとダメですねぇ。
その後、互角の戦いが続くなか、ついにカブラギさんがクリティカルカードを炸裂させてきました。
ですが…
私「私いま、ブルーの防御カード使ってるんだけどー」
カブラギさん「それって、クリティカルカードにも有効なんですか?」
有効です。
「ガァァァ~!」と 叫びながら、頭を抱えるカブラギさんは、即座に「やりなおしましょう」とかいってクリティカルカードをひっこめようとするではないですか。しかし、容赦ない私は
私「一度出した手札は捨ててください。ルールです(キラーン☆)」
カブラギさん「血も涙もないんですね」
私「勝負の世界ですから」
しょんぼりするカブラギさんがちょっとかわいそうでしたが、私だってイエローの3を捨てるハメになったので痛み分けです。
そんなわけで、ルールを熟知したつもりのインテリ男子、カブラギさんでもこういうウッカリが最初は起きるので、ルールミスったときのペナルティのチップとか決めておくと更におもしろいかもしれません。
それにしてもこのコイン型のチップ、スグ失くしてしまいそうなので、お薬ケースとかに保管しておくといいかも。
◆白熱するガチンコ対決の行方。勝利の女神が微笑んでくれたのは…
こうして、ついに手札が最後の2枚に…。もう強いカードは残ってない。結局、最終ターンはドローで終わり…
チップの枚数は、私7枚、カブラギさん3枚で、私が勝利しました。やっぱり、運をもってるわー!
カブラギさん「もう一回やりましょう。データ、全部頭に入ったので次は確実に勝てます」
私「いやです(即答)」
負け戦はしない主義ですから。そして次は、ホントもう勝てない気がする。カブラギさんは私とカードゲームしてないで、海外のカジノでもいって美女のディーラー相手にレインマンばりの記憶力を発揮して大儲けしてきてほしいと思います。
カブラギさん「手札はすべて読めていたので、うまいことやれば赤だらけに追い込めるかと思ったんだけど、なかなかそうはいかなくて…。まさかの先行逃げ切り型で勝負をかけてこられたので、ちょっと焦ってしまったのもよくなかったです。」
ずっと舌打ちしながら、悔しがるカブラギさん。敗戦の弁まで、ややこしかったです(笑)
そんなわけで結論。
カードゲームでは、運だけで自分より偏差値が高い人にも勝つことは可能でした。でも数字に強い頭脳派相手だと手札をガッツリ読まれる可能性があり、やればやるほど勝率が落ちそうではあります。
人生も、ゲームも、内省しながら平常心を保つことが勝利のカギに
ゲームをしながら「私の弱点は、やっぱり顔に全部でちゃうところだなぁ」と再認識しました。中盤のルールミスによる動揺さえなければ圧勝できたかもしれなかったのに。数字に強い理系男子をギャフンと言わせられたのに。勝っても少しくやしいな。
人生にトラブルはつきものですが、できればいつだって、なるべく平常心で落ち着いて対処していきたいものですよね。心理戦って、相手の心を読むことも大事だけど、同時に自分自身ともしっかり向き合っていくことも重要だと思います。哲学がある人は強いよ。
カブラギさんは、私の手札だけでなく、作戦まで読もうとしていたみたいですが、私は彼が想定している以上に何も考えなかったことが功を奏しました。人数やカード、チップを増やしてワチャワチャしたら、さらに複雑で面白そう。
コロナが落ち着いたら、仲良しの港区ガールスも呼んで、次回は4人対戦もしてみたいなと思います。
子どもの考える力も育てる新感覚カードゲーム「エレメンタル」
神経衰弱やババ抜きと違って、かなりサクサクっと進むカードゲームではあるものの、かなりの心理戦にもつれ込むのが特徴のカードゲーム「エレメンタル」。これ、一応、対象年齢8歳からということですが、ルールがシンプルなので、ぜひお子さんがいるご家庭はファミリーでやってみてほしいなと思いました。2人対戦だと、戦略の探り合いになり緊張感ヤバイです。
自分がこうしたら、相手はどう思うか?相手がこのカードを出している意味は何か?複雑にお互いの手の内の読みあい、本性むき出しの性格が見える心理戦カードゲームは、考える力を育てるいい訓練になると思いますよ。今回のように自分とは違うタイプの人と対戦すると、普段の生活にはない気付きを得られる機会になるかもしれません。
3~4人用のカードを混ぜればさらにパーティー感がUPして楽しそうだし、そこでカードを丸暗記できたら、もうその情報処理能力はいろんなことに応用できそうな気もします。
おやつタイムがちょっと殺伐とするというデメリットはありましたが、久しぶりにハラハラドキドキできた時間を過ごせました。IQもEQもバランスよく高めて、賢く生き抜くパワーで勝ち逃げしながら、運を強め、新しい生活様式の時代を上手に乗り切っていきましょう☆
今回ご紹介したのは<エレメンタル(Elemental)>という2-4人用の対戦型国産カードゲームです。
世界の相対的な調和を維持する4つの要素である光、闇、炎、氷、その化身(エレメンタル)達は、平和な世界を育むため互いに協力しあっていました。
引用:エレメンタル Elemental カード対戦 ボードゲーム 2〜4人用より
そう、説明忘れちゃってましたが、カードに描かれているキャラ、それぞれに個性的な設定があるんですよ。カブラギさんは、そこまでルールブックを読みこんでました。忙しいのに付き合ってくれてありがとね~。
*この商品はコロニアル株式会社の提供です。
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