日本はどこへいっても冷房がちゃんとついてるから、酷暑なりにもまぁ快適ですよねぇ。しかし、海外ではなかなかそうはいかないことも。今回はチェコの首都・プラハですったもんだした話。
プラハ冷房がついていない建物が多すぎ問題
ヨーロッパの夏は、カラっとしていて気持ちがイイなんていいますが、暑いものは暑い。数年前の夏にでかけたプラハも尋常じゃない暑さでした。コロナなんて影も形もなかったころですが、(たぶん)暑いせいか、人気観光スポットのはずのプラハ城前、私だけ。ここはガイドブックとかでも1ページ目に紹介されるような場所のはずなんですけどね。
それで、何がつらいって、市の中心地、炎天下のなか、誰も日傘をさしたりしないんですよね。こんなつばの大きな帽子をかぶって、ヌイグルミを抱えているのも私だけ。浮きまくり。もう気どった人と思われようが、なりふり構っていられません。熱中症で死んでしまう。
そして、極めつけはうっかり古い建物に入ると、冷房がついていないこともあるのですよ。
しかしながら、道を歩けば公道を優雅に馬車とかが走ったりしていて、あぁ、ここはおとぎ話の世界のようだ~ってほっこりします。暑いからってプンプン怒らないで、黙ってテラスの下でシャンパンでも飲もうみたいなポジティブな発想で解決していくしかありません。
この当時、私はドイツの片田舎ミュンヘンに住んでいたのですが、知人・友人たちに「プラハへいってくる」といったら
「中欧は物価が違うし、観光客狙いの事件も多いから気を付けて。」
「気を抜いてはダメだよ、貧しい国だから、スリが多い。」
「社会主義の影が色濃く残っていて危ない人が多いから、物陰や夜道をひとりで歩いてはいえないよ。」
「酔っぱらいすぎないようにね。」
と、まぁ、えらいたくさんの心配と忠告をされました。
しかし田舎・ミュンヘンからやってきた私はヤンキー感もハンパない。暑くて暑くてデフォルトで無口になり機嫌を悪くしてるだけなのですが、汗で眉毛半分消えてる…。晴れ女が無駄に炸裂してとんでもないことに。
たいてい、こういう想いをした都市というのは「あの街は最悪だった!」とよくない印象しか残らないんですが、プラハは食事が超絶おいしかったので、めちゃめちゃ好きな場所になりました。
中欧屈指の美食の街・プラハ♪絶品・グーラッシュに大感動
老舗のレストランやビアホール、適当に見つけた街角のカフェなど、いろんなお店を探訪しましたが、どこもハズレなく超おいしい。ポーランドやドイツ、オーストリアやスロバキアといった国々に囲まれた内陸国だけあって、陸伝いに近隣諸国の食文化のイイトコドリをしている感じで、味付けのクセみたいなのが少なくってどれもすごく食べやすいんです!
コロナ禍で閉まってしまったお店も多いようなので、レストラン紹介は割愛しますが、お肉の質のよさは、ハンガリーのマンガリッツァ豚に近い上質さ。
なかでもグーラッシュという煮込み料理にハマってしまって、レストランで毎回注文していました。もとはハンガリーの名物でもあるらしいですよ。パプリカパウダーで煮込まれているんですが、プラハのグーラッシュはお店ごとにハーブやスパイスの味付けもちょっとずつユニークで、食べ比べが楽しかったです。
これなんて、グーラッシュのポットの上に、なぜかプレッツェル(ドイツでおなじみのビールのおとも)が乗ってて、間にスプーンを刺してくるという斬新な盛り付けでやってきたのですが、これが激うま。
炎天下の昼時に、パラソルの下で「暑いんですけどー」とブチギレながらも、ビールを飲んで食べるグーラッシュのおいしさにほっこりさせられたものです。このあと酔っぱらった私は、テーブルの脇に置いてあるグッチのサングラスをそのまま忘れてしまったんですけれどもね。あとから、気が付いて、お店に戻ったら、ちゃんと戻ってきた。盗まれなかったのです。いらないか、私のサングラスなんて(笑)
でも危ない、危ない、と言われていたチェコ・プラハ。結論を言えば、食事が美味しくて、モノも盗られなかったので、今となってはすごくキラキラした思い出であふれています。
あの時の食事のおいしさが強烈すぎて、今でも日本でこうして蒸し暑さを通り越した暑い夏の昼間は、なんだか外でグーラッシュを食べたくなるんですよね。暑いから、作らないけど。
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