私は霊感とかぜんぜんないけど、怖がりではあります。
もくじ
清の皇帝に愛された美しき側妃・珍妃(ちんぴ)さん
あの西太后を叔母に持ち、わずか4歳で清朝第11代・皇帝に即位した光緒帝に一番愛されていたという奥様のひとり・珍妃(ちんぴ)さんのお話です。故宮博物院の宝物を見たくて(キラキラしているものが大好きだからね♡)、珍宝館のなかをひとりでふらふら観光していたら、とんでもない場所へたどり着いてしまいました。
珍妃さんって、姉妹で選秀女だったんですって。さすが、とてもキレイな人です。
◆選秀女って何?
かつて紫禁城で行われていたという后妃選定面接試験のこと。なんだかすごいですねぇ。毎年行われていたわけではなく、3年ごとの開催だったそうです。バチェラーどころじゃなさそう。江戸時代の大奥の雰囲気に近そうな感じしますね。
西太后とケンカしたらとんでもない悲劇に見舞われた珍妃
歴史の教科書ではやんわり目に書かれていますが、西太后がちょうヤバい人だったというのは小説や映画などでも知るところ。
珍宝館での宝飾品の展示にうっとりしながら、目をダイヤモンドのように輝かせて出口を目指していた私はすっかり迷子に。広すぎて、方向がぜんぜんわからない。
景色が似通っている。同じような風景に戸惑いまくり。さっきも通った…気がする。「出口はどこですか」と聞いて回りながら歩き続け、陽は傾き…
観光客もまばら。故宮って、迷子になったまま、閉館時間になったら、誰か助けてくれるのかな?なんてふと思って、絶対来ない!と確信した瞬間、急に怖くなり、早足に…。
◆紫禁城の珍宝館の裏にある日陰の一角に…
そして異様に暗いんですね。わざとこうやって写真をとったわけじゃなくって、なんか、陽が差し込まない場所で。「出口はもうすぐ~♪」なんてカラ元気に鼻歌ならしていた私ですが、角を曲がると、そこには珍妃さんゆかりのあの場所が…。
写真ではわかりにくいけど珍妃の井戸はとても小さい
時代は、戊戌の政変。義和団の乱の渦中、西太后は宦官・崔玉貴に「妃が捕まれば強姦されて、皇帝の名誉が傷つく」的な名目で、珍妃の殺害を命令。頤和軒まで呼び出された珍妃さんは、手足を縛られて、なんとこの井戸に投げ込まれてしまったそうです。自分の地位の脅威となる人物を排除していたという西太后。彼女の命令には誰も逆らうことができなかったのだそう。
だからって、どさくさに紛れて、何してくれてんだ!って感じですよね。
そして驚いたのはその大きさ。
「え?!こんな場所に、大人の体は入らなくない?」
というのが私の正直な感想。
なんでも珍妃さんは、西太后ともめちゃってから、紫禁城内の冷宮(どこだかわからなかったなぁ。)に幽閉されて、食事も満足に与えられず、痩せ細っていたんだそうです。逃げるためようやく解放されたと思ったら、愛する夫にも会えず嫉妬深い西太后に殺されてしまうなんて。
<珍妃井>の行き方!めちゃくちゃ広い故宮のどの場所にある?
気が遠くなるほどの故宮博物院ですが、入口から入って、一番奥。<珍宝館>の出口付近にあります。
珍宝館は、故宮の入場料とは別料金(当時は10元でした!)がかかりますので、ご注意ください。
というわけで、いつの時代も“ヤバイ女”には関わらないのが一番だなと思った次第です。え、そんなまとめ? (笑)
今回ご紹介したのは故宮にある<珍妃井>です。
ここまで歩くのにかなり疲れるので、スニーカー必須。リングより怖い本当にあったお話でした。
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