2021年7月のアメリカ司法試験の統計が公表されました。カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生が気になる難易度を分析してくれました。
※ ニューヨーク州の試験結果が公表されたので反映しました。(2021年10月29日更新)
<全米共通>アメリカ弁護士試験2021年の受験者数は微増。平均スコアは?!
出典: https://thebarexaminer.org/statistics/
公表されたのはニューヨーク州司法試験でも配点の半分を占める択一式試験(MBE)の全米平均点と受験者数です。平均点は2019年7月よりもやや低く、受験者数はやや増加といったところです。なお、2020年はコロナの影響で3回に分けで実施したうえ、受験者数も極端に少ないなど非常にイレギュラーな実施でしたので、単純に比較するなら 2019年を見てね!とされています。
これはあくまで全米平均で、Bar Examのパートは半分にすぎませんが、MBE平均点とニューヨーク州の弁護士試験の合格率には下のグラフのように強い相関があります。
アメリカの司法試験は合格基準点が決まっていて、合格者数は制限していないので、平均点が高ければ合格率も高くなり、合格者数も増えることが分かります。今回は2016年のMBE平均スコア(140.3点)に近いので、ニューヨーク州司法試験の合格率は64%前後と予想します。
小室圭さんが受けた2021年夏の試験はややムズだった?!
ここ数年では比較的低い合格率になりそうです。いよいよ眞子内親王殿下との結婚が秒読みの小室圭氏の無事を祈りましょう。
なお、ニューヨーク州の合格基準点は133点(記述式との合計で266点)なので、MBEで平均点が取れていればかなりのアドバンテージで、記述式試験で多少ミスっても合格点に到達することができます。この点、カリフォルニア州の場合は139点であるため、MBEで有利に立つには平均点では足りず、ということになります。
—-‐2021年10月29日追記—–
◆2021年07月の受験者の平均スコアについて…
⇒ 実際には63%でした。やはり下がりましたね。ただし、初回受験者の合格率は87%で2019年よりも1%上昇したとのこと。全体の合格率の低下要因は再受験者が2019年よりも多かったため、としています。以前に不合格となった受験生は再受験してもやはり合格率は低いのです。
⇒ そして、実際にご結婚されました。おめでとうございます。
—-‐2021年10月31日追記—–
◆小室圭さん、2022年02月の受験へ…
⇒ 米国司法試験の合否でここまで注目されるのは前代未聞ですが、小室圭さんは残念ながら不合格だったとのこと。プライベートが慌ただしく、受験勉強どころではなかったことは想像に難くないですが、加えて、上記のMBEが難化したことは、MBEで点数を稼いでおきたい多くの日本人受験生には不利に働いたはずです。
⇒ 2月の試験は7月に比べて合格率が低い(15%程度低い)ですが、優秀な新卒受験生は7月の試験で一発合格していますので、2月の試験が難しいわけではなく、受験生の質的な面が大きいといわれます。
⇒ ニューヨークでの新生活の中、受験勉強までこなすのは大変だと思いますが、ご健闘をお祈りいたします。なお、2021年07月はリモート形式での実施でしたが、2022年02月は試験会場での実施に戻すそうなので、日本のマスコミが試験会場に押しかけないか心配です。
アメリカの司法試験について、もっと詳しく知りたい人はドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロもチェックしてみてくださいね。