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出願取り消しに返金もナシ?!受験勉強中舞い込んだびっくりなメールとは?

カリフォルニア州弁護士試験受験レポ。当日はホテルで…

カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロ。 実際にどのように受験の準備をしたのか、前回は2019年から2020年のスケジュールをご紹介しましたが、今回は2021年の試験直前から合格発表までのエピソードをお話します。試験直前にびっくりするようなメールが届いて…というトラブルも!

2021年01月~02月:Performance Test対策

MBEとEssayは復習中心に移行しつつ、Performance Testの演習を繰り返しました。

ここでもEssayと同様に答案構成までに留めて、問題を多くこなすことを優先し、BarBriのテキストの10問を全てこなしました。作成する内容が、上司向けのメールなのか、依頼者向けのメモなのか、裁判所への提出書類のドラフトなのかによって解答のフォーマットが異なりますので、しっかりと身につけることを心掛けました。45分で資料を読み、10分~15分で構成を仕上げるくらいのペース配分で行いました。

Performance Test向けの準備は予備校でもそれほど推奨されておらず、実際にネイティブにとっては苦にならない科目のようです。しかしながらノンネイティブにとっては英語力の差がでやすい厳しい科目ですので、十分な準備が必要だと思います。

2021年01月:Documents Missingメール受領

Certificate(s) of Good StandingがMissingなので2週間以内に提出せよ。さもなくば出願を取り消す。返金はしない。」旨のメールをカリフォルニアの事務局から受けました。

これは大いに慌てました。“返金はしない”というのも恐怖です。Certificate(s) of Good Standingは大急ぎで英文版の資格証明書を取り寄せて、「これですよね?」的な一筆を添えてDHLで送りました。5000円くらいかかりましたので、懐には痛いですが、出願が取り消されることの方がキツすぎます。なお、証明書のPDFを事務局にメールでも送付して確認を試みましたが、返信はありませんでした。原本必須のようですので、相手にしないということでしょうか。DHLが先方に到着して間もなく「受領しました。OKですよ」というメールが事務局から届きました。この間は勉強に身が入りませんでしたが、どうやら度々生じる事象のようですので、皆様は慌てず騒がずにご対応ください。

(参考:急ぎでアメリカに書類を送る方法【DHL/FedEx/UPS/OCS比較】

2021年02月:カリフォルニア州司法試験当日はホテルで…

受験用に近所のビジネスホテルを予約しました。

自宅でも悪くありませんが、家族にも気を遣わせてしまいますし、万一ネットワークの不具合で試験パスワードが入手できない、などになると悲惨ですので念のため。事前に部屋も見せてもらって、有線LANやノートPCの設置に問題がないことなどを確認しました。

試験の1週間前から生活時間を徐々にずらして、米国本土の試験時間に合わせました。今回はリモート受験ですので、24日(水)と25日(木)だけ休暇をとれば受験可能でした。実際には24日はお昼前、25日は10時頃に終わりますので、気合いを入れれば午後から出勤可能ではありましたが、さすがにその体力は残っておらず…。それでも渡米して受験することに比べると随分と負担は軽くなりました。

2021年03月:Moral Character Determination申請

ここからは試験後の話になりますが、Moral Character Determinationの申請に先駆けて、上司や知人に連絡して照会対応をお願いしました。皆さん快く引き受けていただき有難かったです。無事故無違反証明や指紋証明(FD-258 FBI指紋カード)も取得しました。

そして3月20日にMoral Character Determinationの申請をしました。詳細は別途ご紹介させていただきます。

あと、紙媒体のテキスト類は邪魔になるので自炊してPDF化しました。OCR処理しておけば検索にも困りませんし、むしろ電子ファイルの方が使い勝手も良いので、最初から自炊しておけば良かったです。

2021年05月:米国司法試験合格発表!緊張の瞬間は…

5月8日に合格発表がありました。緊張しましたが、無事に合格しました。

受験から合格発表まで2か月半かかるのはじれったいです。不合格の場合には7月受験に向けた準備・申込が必要となりますので、もう少し早くならないものかと思いますね。

2021年06月:Moral Character Determination完了

思いのほか早くMoral Character Determinationが完了しました。6月25日に連絡を受けましたので、3か月ちょっとでした。180日(約6か月)はかかるとHP上に記載があったのに100日以内で完了して少し驚きました。ただ、Web上では6か月以上かかった方も見かけたので、申請時期などが影響するのかも知れません。

2021年08月:全ての要件をクリア。年会費は…

全ての登録要件をパスし、Office of Admissionsから宣誓書などが入った郵送物を受領しました。大使館訪問のWeb予約を行い、大使館で宣誓を行うことで、めでたくカリフォルニア州弁護士として登録されます。登録費用(年会費)などは追って連絡があるそうですが、通常515ドルの年会費は6月1日以降の登録の場合、今年の会費は半額の257.5ドルでOKです(来年以降は通常の515ドルです)。

なお、State Bar of Californiaが登録関係を管理する一方、調査研究等の各種活動を行うのがCalifornia Lawyers Associationとなっており、別途登録が必要となります。弁護士登録のために納付している年会費が、意に反するロビー活動とかに費やされるというようなことがなく合理的ですね。

次回は受験準備の反省点などをまとめてご紹介いたします。


【連載】米国弁護士試験のホントのトコロは随時、質問などもわかる範囲でおこたえしていこうと思いますので、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。


text ドナルド先生 2021年米国(カリフォルニア州)司法試験合格。世界中のディズニー制覇をもくろむアラフォー。