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2022年2月期カリフォルニア州司法試験の合格発表ついに!結果を解説

カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロ。小室圭さんで話題のアメリカ司法試験ですが、ニューヨーク州に続いてカリフォルニア州でも試験結果が公表されましたので、簡単にご紹介します。

難易度が上がってる?!合格率が大きく下がった要因は?

カリフォルニア州全体の合格率は33.9%(3113人中1056人合格)と私が合格した2021年2月期の37.2%から大幅に低下しました。

多くの州で同様に合格率が低下傾向となっており(ニューヨーク州も49%⇒45%に低下しました)、CA State Barはこの要因を「択一式試験(MBE)が難化したため」と結論付けています。これは先日投稿した記事でも触れておりますので、ご参照ください。特に非ネイティブには厳しいと思われます。

◆リモート受験がなくなり現地の会場受験に…

米国弁護士試験!日本人が現地で受験した体験ブログ

加えて、2021年2月期は受験生が取り組みやすいリモート開催であり、合格率が例年2月期よりも高かったことも挙げられます。今回の2022年2月期は集合型というか対面式というか従来のIn-Person形式に戻りましたので、より集中力が要求される試験に回帰しました。

簡単な統計も公表されていますが、これも他州と同様に、初回受験生(First-time applicants)の合格率は5割を超える一方、再受験者(Repeat applicants)は24%の合格に留まっています。

2022年2月期試験の簡易統計

トレンドの「5点足りなかった」状況とはいかに?!

カリフォルニア州は受験生の得点分布のデータも以下の表のように公開しています。Percentileが70でScoreが1400となっていますので、上位30%に位置する受験生の得点が1400点であることを示しています。カリフォルニア州の合格点は1390点ですので、上位35%=1382点よりも少し上の、上位33.9%が合格率となります。表の黄色セル辺りが関係します。

受験生の得点分布(カリフォルニア州)

なお、先日は小室圭さんが「5点足りなかった」ことがトレンドに上がっていました。ニューヨーク州とカリフォルニア州とでは記述式試験の内容が異なるため直接の比較はできませんが、似たような配点がされる体で少しお話をしてみましょう。

ニューヨーク州の合格点は266点で、これをカリフォルニア州の点数に当てはめると1330点に相当します。ニューヨーク州の「5点足りない」はカリフォルニア州の採点では「25点足りない」に相当するため、小室圭さんの点数をカリフォルニア州の点数に当てはめると1305点相当となります。よって、カリフォルニア州のPercentileでは43弱、つまり上位57%程度に位置づけられます。合格点1330点のPercentileが51=上位49%になるため、受験生全体の8%程度がひしめく密集ゾーンですね(あくまでカリフォルニア州の受験生ですが)。表の青色セル辺りが関係します。

ここで、ニューヨーク州の実際の合格率が45%であるのに対して、カリフォルニア州の受験生に当てはめると49%の合格率になってしまうのはおかしいのではないか、カリフォルニア州の受験生の方が優秀とでも言うのか、との指摘があるかも知れません。これはある意味その通りで、例えば全米統一の択一式試験MBEでは、カリフォルニア州の受験生平均は全米平均よりも高い点数となっており、他州の受験生よりも(司法試験上は)優秀といえるのです。

◆日本人合格者の皆さま、おめでとうございます!

カリフォルニア州弁護士試験ブログ

合格者リストはアクセス可能な状態で現在公表されていますが、名前と現住所程度の情報しか載っておらず、留学・駐在中のかたは現地住所となってしまうため、残念ながら合格者から日本人だけを簡単に抽出する方法はありません。

https://www.calbar.ca.gov/Admissions/Examinations/California-Bar-Examination/Exam-Results

しかしご安心ください。暇な私が夜なべして全合格者1056名の名前を目視確認しました!その結果、日本人と思しき合格者は12名でした(そのうち住所が日本国内なのは5名)

合格者の皆様、おめでとうございます!あいにくの結果だった受験生の皆様、ドンマイです。

◆夏のカリフォルニアは最高だよ

次回の2022年7月期も対面式(In-Person)での開催のようですので、日本在住の受験生には負担が大きいですが、サンタモニカの海やマリブのワイン、アナハイムのディズニーランドやエンゼルスの大谷選手、本場ハリウッドのユニバーサルスタジオなど時差ボケ解消を口実に満喫できるスポットが目白押しですので、是非夏のカリフォルニアを楽しんできてください。応援していますノ


【連載】米国弁護士試験のホントのトコロは、随時、質問などもわかる範囲でおこたえしていこうと思いますので、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。


text ドナルド先生 2021年米国(カリフォルニア州)司法試験合格。世界中のディズニー制覇をもくろむアラフォー。