カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロ。 これまでおススメの教材の紹介をしてきましたが、今回は 実際にどのように受験の準備をしたのか、スケジュールとともに簡単にお話します。
もくじ
~2019年:参考書迷子
いろいろな教材を使って参考書選びで迷子になりました。
BarBriの旧テキストやKaplanの赤本などを使っていましたが、Essay対策用のOutlineが定まらずに苦労しました。学習時間の確保もうまくいかず、現地で受験したものの惜しくもない不合格でした。
ポジティブな点としては、カリフォルニア州の試験については情報が不足しがちでしたが、日本人受験生の方々のWeb上での情報発信が盛んになり、有益な情報が集まるようになりました。
2020年01月:概要把握
世間はすっかりコロナ禍でしたが、2021年02月、あわよくば2020年07月の受験をめざすことにしました。
Essay Exam Writing for the California Bar Exam (Bar Review) (English Edition)(青本)を中心に全体像を再把握し、不明点があればカリフォルニア州司法試験合格ノートを参照しました。青本のOutlineをベースに論点ブロックを作成し、Quizletでオンライン単語帳に変換して暗記をぼちぼちと始めました。論点ブロックをいかに短くするかに執着していましたが、最終的にこのセットを使うことはありませんでした。
2020年02月~11月:MBE問題集
MBE問題集をひたすら解きました。
MBEでスコアを稼いで、記述式試験の得点不足を補うべく、複数の問題集を回していきました。30分で18問を解くペース(実際の制限時間よりも若干早め)で時間管理を行って演習しました。解き直しの要否フラグを付けるとともに、解説のポイント部分にマーカーを引くなどしました。解説を読む方が、問題を解くことよりも時間がかかりました。定期的に復習を行い、その際には、解き直し要の問題は普通に解き、解き直し不要の問題は解説のマーカー部分だけ読みました。2回目以降の復習では1問1分くらいのペースで進められました。
2020年04月:7月受験見送り
7月試験に申し込むかどうか最後まで悩みましたが、 断念して2021年2月の試験を目指すことにしました。 コロナ禍でバタバタしていたこともあり、準備が間に合わなさそうなのが一つと、初のリモート開催でシステムのバグ取りに付き合わされるのも嫌だなぁというのがもう一つです。MBEが200問から100問に減ったのも不利な変更だと感じました。その後、試験は10月開催に延期されることが発表されました。
2020年10月~2021年01月:Essay対策
暗記用の教材をSmartBarPrepに絞り込み、印刷物・PC・スマホ・タブレットを使って暗記を開始しました。
それまでは青本のOutlineを主軸においていましたが、テキストの構成上、少し暗記しにくいため、この目的に特化したSmartBarPrepにしました。非常に使いやすく正解でした。
暗記を進めると同時にEssayの演習を始めました。まずは青本の演習を行いました。演習といっても15分で答案構成を行い、全文答案を作成することなく解説を読む(15分程度)ことを繰り返しました。リモート受験を想定して、捨て紙への鉛筆での記載は行わず、全てPC上で行いました。SmartBarPrepは過去問の論点を抽出したものなので、基本的に演習問題の論点をカバーしていますが、抜けている場合には青本のOutlineを抜き出して、オンライン単語帳を作成しました。一通り解き終わったら、青本は2週目に突入し、並行してBarBriのEssay演習を教材に加えて、同じように答案構成を行いました。青本とBarBriで合計166問(重複排除後)と、十分な分量だったと思います。
2020年11月:受験申込
受験申し込みを行いました。
手続きは全てオンラインで可能です。12万円以上かかるのは辛いですが、渡米して受験することを考えればずっとマシです。2021年02月期もリモート受験が可能と案内されました。そしてMBEは200問と従来の問題数に戻りました。MBEでしっかりと稼ぐためにも200問での開催の方がありがたいです。
2020年12月:ハード面の整備
ノートPCを新調しました。外付けキーボードとノートパソコンスタンドも購入し、リモート受験に向けて、非常に快適な環境が整いました。
2020年12月~2021年01月:MBEのTIPS集
MBEのTIPS集を作成しました。
英語でのMBEの解き直しや復習が非効率だったので、間違えたり迷ったりした問題について、ポイントを抽出したTIPS集を日本語ベースで作成しました。作成には時間がかかりましたが、試験前の復習ツールとしては有効でした。改めてまとめてみると同じような論点でつまづいていたり、設問・解説が長いわりに、ポイントはほんの一行であることに気づいたりしました。
次回は2021年に入ってからの受験準備についてのお話です。
【連載】米国弁護士試験のホントのトコロは随時、質問などもわかる範囲でおこたえしていこうと思いますので、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。
text ドナルド先生 2021年米国(カリフォルニア州)司法試験合格。世界中のディズニー制覇をもくろむアラフォー。