世界遺産にも登録されているハルシュタット(Hallstatt)という景勝地をご存知でしょうか。場所は、オーストリア中部の湖水地帯。ザルツカンマーグート地域の最奥にある小さくて静かな村です。
モーツァルトが生まれた街としても有名なザルツブルクからのアクセスがおすすめ。日本からのツアーもたくさんありますが、個人で公共交通機関を使って移動してでかけるときの行き方やハルシュタットの村の様子など実体験をもとにご紹介します。
ザルツブルクからハルシュタットまでの電車はDBのサイトで検索
ザルツブルクの駅でタクシーの運転手さんに「ハルシュタットへ行きたいよーう!」と値段を聞いてみると「200ユーロ(約2万円ちょっと)だな~」と言われ、ちょっと高いなぁと思ったので、電車やバスを乗り継いで出かけることにしました。
Deutsche Bahn| https://www.bahn.de/p/view/index.shtml
オーストリアはドイツ語圏であまり英語が通じにくいので、駅で切符を買う時にはDeutsche Bahn(ドイツバーン)のサイトに今いる駅と行きたい駅、日にちと時間を入力して、「この切符をください」というとスムーズですよ。Google先生でもいいんだけれど、DBの方が詳細な時間や切符の値段を検索して比較できて、駅での会話もスムーズなのですごく便利です。
ザルツブルクからハルシュタットまで経路はいくつかありますが「アットナング・プッフハイム(Attnang-Puchheim)」という駅を経由して2時間ほど。けっこう近いですよね。
でも往復4時間の旅はクタクタになってしまうので、私は途中のという温泉街に一泊してそこからハルシュタットを目指すことにしました。
▼参考:バートイシュルのホテルならココ!
温泉が付いている!バート・イシュルのおすすめホテル Hotel Goldener Ochs
このバードイシュルという街は、オーストリアのなかでも高級保養地みたいな場所らしく、治安も落ち着いているしリゾートっぽくなっていて、キレイなホテルやレストランも多くて結構イイですよ。
バートイシュルからハルシュタットまではバスが出ていて約30分という移動時間の短さも魅力。
ホテルであたたかい朝食をいただきながら、10時にチェックアウトしてのんびりな出発でも午前中に到着できます。ゆったりな旅が好きな人におすすめのルートです♪
世界一美しい湖の街!あの有名な景色を探してハルシュタット村を散策
バスが到着したのは、あの有名な教会の前の駐車場。「お!いきなりココに着くのか!」という驚きとともに、憧れの景色のなかに自分がいる状況は、なんとも不思議な気分になってくるのです。湖の向こう側に広がる景色も素敵。
よくカレンダーとかガイドブックでよく見かける有名なアングルを求めて、教会の剥きとかから計算しながら、とことこと朝のハルシュタット村をお散歩するのであります。
山あいなので、都市部の街に比べるとかなり気温が低いですから、春先に出かける場合でもあたたかい服装で!
それにしても朝の湖、どの角度から見ても幻想的すぎ。
ものすごい感動に包まれながらのひととき。白鳥のファミリーがのんびりこちらに向かって泳いでくる様子や、霧がゆっくり広がっていく感じ、朝の冷たい空気とこの静かで平和な時間にしみじみとした情緒を感じます。
とことこ歩みをすすめながら、いよいよ、あの景色に遭遇。
何もない普通の歩道から歩いてきた道を振り返ると…
憧れていた景色が目の前に大パノラマで広がっていました。これ写真で切り取られたこの枠組みよりも、上も下も左右も本当にうっとりするほどの美しさなのです。ずっと見たかった景色に出合えた感動があふれる瞬間なのであります。
疑問…!ハルシュタットって、日本人にしか人気ないの?
「ずーっと見ていたくなるくらいイイ景色」と大感動している私の周り、実は日本人だらけ。ナニコレ?な心境です。周りは日本人のご老人たちが写生を楽しんでおられました。
いつものぬいぐるみと写真を楽しむ夫の周りも日本人のご老人ツアーだらけ。しかもですよ、「いや~、感動的。すごくよかった。」とヨーロッパの友人に話をしてみても「んんん?ここは?有名なの?あまりよく知らないんだけれど…」状態。
そうなんですよ、ザルツブルクでもバードイシュルでもうっすら思っていたのですが、ハルシュタット、知名度低すぎ。人気なさ過ぎ。
なんでもヨーロッパの人からするとこの湖&教会という組み合わせの景色って、そんなに珍しいものではないのだそう。だから向こうからすると「あなた、この風景のどこが気に入っているの?」な目をされるんですよね(^_^;)
私とか、なんでもない建物の古いフレスコ画みたいなのを発見しただけでも嬉しい気持ちになっちゃうんですけれどもね!日本人的にはすごく美しい風景だと感じるものの、その土地ごとにやはり価値観はいろいろなんだなぁと感じさせられました。
ハルシュタットの帰りは渡し船に乗ってアットナング・プッフハイムからザルツブルクへ
ハルシュタット村からの帰りは、渡し船に乗って10分程度の湖の遊覧を楽しみ対岸のハルシュタット駅へ。
名残惜しく、ハルシュタットの世界一美しい湖の景色ともお別れです。ここからは冒頭にご紹介したアットナング・プッフハイム駅を経由する最短ルートでザルツブルクまで2時間の電車旅。
行きのザルツブルク駅で帰りの電車のチケットも買っておいたのでラクラクでした。
車窓からはサウンド・オブ・ミュージックみたいな景色が広がります。たまねぎ頭の教会も。ウィーンのようなオーストリアの大都市もいいけれど、ちょっと離れた自然豊かな村の魅力を楽しみたいなら、ハルシュタットはめちゃおすすめです。日本人ばっかりだけど。朝の霧がかった光景はグっと胸に迫る迫力を感じますよ。
今回ご紹介した場所は<ハルシュタット>です。
街並みを散策するだけなら、入場料とか一切かからず無料でのんびり楽しめます。お土産物屋さんやカフェ、レストランなども多いですので、丸一日のんびり散策してみるのもいいかもしれません。
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