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ドナルドノート:MBE対策Tips集 Crimes編 Vol.1

MBE対策Tips集Crimes編

カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロ。私が取り組んだMBE問題集で得られた知識を日本語でまとめたオリジナルTips集です。

1. Against Person (Part1)

1. 「泥酔して公共の場に現れたら軽罪」という法律があった場合 ⇒ 家で泥酔していたところ、家宅捜索されて外に連れ出される ⇒ Voluntary actがないのでセーフ

2. Assault:男が女子トイレに侵入し「声を出すな」と言葉だけで脅しても、Overt actがなければ不成立。女子が逃げる途中で転んでケガしても罪には問われない

3. 泥酔していた ⇒ AssaultとAttempted murder両方のRequisite intentの否定になりえる

4. ホッケーの試合で、荒れた展開の中、相手を傷つける意思はないが威嚇的にスティックを振り上げたらケガをさせた ⇒ Intent to harmがなくてもRecklessが認められ得る

5. KidnappingはConfinementが必要なので、騙して連れてきて、親に身代金を要求しても、子が自由に帰れる状態なら不成立

6. Inventory searchは高速道路に置かれた車を回収するなどにより、PoliceのUnder controlになる場合に可

7. Statutory rapeでは合意は防御にならないので、起訴された罪名に注意する (Attempted rapeなら合意はディフェンスになる)

8. 父が子を病院に連れていかずにそのまま死亡させた ⇒ Involuntary Manslaughter

9. 殺意を抱いた後、景気づけに酒を飲んで泥酔し、その後に犯行に及ぶ ⇒ 殺意あり

10. Reckless:Conscious risk-takingとも表現される

11. 薬剤師は依頼者から毒薬の調合を依頼されたが、応じるふりをして単なる抗生物質を依頼者に渡す ⇒ ターゲットは抗生物質に対するアレルギーで死亡 ⇒ 薬剤師にはIntentなし

12. ProvocationがOrdinary person基準(Jury判断)でUnreasonableの場合、Voluntary manslaughterではなく2nd degree murder

13. Felony Murder Rule:根拠となるFelonyが放火の場合、放火に対してDuressのDefenseができればセーフ。Felonyの成立なくして、Felony Murderの成立なし

14. 明確な殺意はなかったが、家に向けて発砲したところ、家主が死亡 ⇒ Depraved heart Murder (Reckless indifferenceでFar beyond gross negligent)

15. Burglaryしようとして店主に見つかる ⇒ 犯人は逃走、店主が追走 ⇒ 店主が転倒して死亡 ⇒ Felony murder成立

16. 拳銃自殺しようとしたが弾が外れて他人が死亡 ⇒ Anotherを殺す意図がなかったので1st degree murderにはならない

17. AssaultもBatteryもMisdemeanorなのでFelony MurderやBurglaryの根拠とはなり得ない

1. Against Person (Part2)

18. 騙して手術した結果、患者が死亡 ⇒ Involuntary manslaughterの対象

19. Felony Murder Rule:Agency theory:FelonとそのAgentが行った殺人に対して責任が生じるが、Policeに殺された他人については責任なし。Agencyの例外はShield theory:人質を盾にしたら人質が死亡 ⇒ Felonに責任あり

20. Killingの後にFelonyのIntentが構成された場合(後から物を盗むことを決意等)には、Felony murderに該当しない

21. 1st degree murderにおいて、Premeditateした後にIntoxicationになって(犯行に及ぶ)もディフェンスにはならない

22. 婚姻関係になくても、同居して関係が続いていれば、夫婦同様にHelplessの相手を助けるDutyがあり、助けを怠るとInvoluntary-Manslaughterに該当し得る

23. Misdemeanor manslaughter:交通事故の加害者が運転免許の更新違反(軽罪)を犯していても、更新違反が原因で死を引き起こしていなければ成立しない

24. 殺人ではmental stateとactの同時があればよく、actの結果が生じるまでにmentalに変化があっても関係ない(爆弾を仕掛けて、後から解除したいと思っていたが、間に合わず、といったケース等)

25. 強盗に縛られて、逃げようとしている間に心臓発作で死亡 ⇒ Felony murder。Felonyから時間が過ぎていたとしても該当する

26. Reckless indifferenceは、Socially-worthwhileな事情 (子どもが死にそうなので猛スピードで運転とか) があると軽減される可能性あり

27. 信号無視して交差点に突入 ⇒ これだけではCommon law上の殺人には足りない。Intentが弱い (多くの人が横断しているのを知りながら突入、であればIntentが強い)

28. 頭に銃を突き付けて引き金に指をかけていれば、発射が他者きっかけ (投げつけられた瓶等) でもDepraved-heart murder

29. 法律で義務が課されている場合、その義務を怠ったことにより罪に問われ得るが、Murderの場合は少なくともreckless indifferenceが必要なので、報告義務を怠ったくらいでは殺人罪に問われない

30. Felony murder:客が犯人を撃とうとして店員を殺害 ⇒ Felony Murderに問われない可能性あり (仲間やAgentによる殺人ではないので)

31. 裁判官による「Guiltをbeyond reasonable doubtで立証すれば殺人。被告がProvocationを示せばReduceされる」旨のInstructionは問題ない

32. 薬の有効性が低いと知りながら余命間近の患者に提供指示 ⇒ 製薬会社の社長は殺人に問われ得る

33. Window sillを通過しただけでも家に侵入したことになり、Burglaryの要件を満たし得る

34. Policeへの協力のために盗品屋をセットアップ ⇒ Stolen propertyのStatusを失うが、盗品受領未遂で罪に問うことは可能

2. Theft (Part1)

35. Recklessness = High degree of negligenceで、客観的なReasonable person standard

36. Accomplice:強盗の主犯が店員を殺害。運転手役はkillingに関与していなければ (Felony Murderで裁かれ得るが) Death penaltyはない

37. 借金のカタに、観戦チケットを取り上げる⇒価値が対等でなければNG (Larcenyに問われ得る)

38. Continuing trespassのためにはInitial takingがwrongfulである必要あり。初めに持ち主からPermissionがあったのなら該当しない

39. Continuing trespass:Initial takingがTrespassoryであっても、Not motivated by wrongful state of mindでなければ結局該当せず

40. 騙して物を保持 = Larceny by trick、騙して権利を得る = False pretense。ガソリンスタンドでガソリンを入れさせて逃げる ⇒ Larceny by trick

41. Larceny:Common LawではTangible personal property or money、ModernルールではService or use of propertyを含む

42. 従業員は基本的に会社の物品のCustodyを有するに留まるので、そのままくすねてもEmbezzlementではなくLarceny

43. 落ちていたチケットに勝手に記名して入場 ⇒ No Larceny, No False pretense (Tangible propertyではなくAdmission to entryを得ただけ)

44. 不動産、樹木、穀物、土砂、FixtureはGoodでもChattelでもないため、Larcenyできない

45. Continuing trespass:窃盗の意図がなくてもTrespassory takingは継続し、StealのIntentが生じるとLarcenyを構成する

46. 蚤の市で、他人の品を売主のふりをして販売してお金を受け取る ⇒ False Pretense (Titleを得る問題なので)

47. MisrepresentationによるConsentは無効

48. False pretense:代理母がそのまま逃走 ⇒ 罪には問われずセーフ (Tangible personal property or moneyが対象なので)

49. お店で値札を割引値札に付け替えて安く購入 ⇒ False pretense

50. 偽造文書によって何かを手に入れることに成功 ⇒ False pretenseとForgeryの両方に該当し得る

2. Theft (Part2)

51. False pretenses:Like other theft crimes, requires the intent to stealなので、自分の物と(不合理にも) 信じていれば罪を免れる

52. Robberyの”Force”の行使は意図的なものである必要なし。ポケットを切り裂く際に被害者の手を切った場合でも該当

53. 相手を昏睡状態にして、その間に盗む ⇒ Robbery

54. 銀行強盗に対して、行員が憐れんでお金を恵んであげた ⇒ No Robbery

55. Robbery:例えUnreasonablyでも自分の持ち物と誤って信じていて、相手に対抗した場合、RobberyのIntentがないので成立しない

56. RobberyのThreatは、被害者本人に対するものだけでなく、RelativesやCompanionに対するものであっても該当し得る

57. 被害者の隣の席から財布を盗り、逃走時に被害者を強く押した ⇒ Robbery

58. Adequate provocationの有無はJuryが判断する

59. Constructive Breaking:家主が進んで開けたとしても、被告がFraud (Misrepresentation of Identity) / Threat / Intimidationで侵入した場合

60. Common Lawでは、ArsonもBurglaryも対象がDwelling house of anotherという縛りがある

61. 家の中の人を殺そうと投石 ⇒ 犯人が直接侵入しなくてもBurglary上は侵入成立

62. Kerosene (灯油) をまいたらAccidentallyに着火 ⇒ この時点では放火には当たらないが、その後、放置して逃げたら放火 (reckless disregard of obvious risk)

63. 放火の判断基準:Charring (炭化、灰化) = 放火、Scorching (焦げ) = 不足 (放火に当たらない)

64. 保険金目的で自宅に放火しようと画策 ⇒ 火を放つ前に泥酔 ⇒ 酔って違う家に放火⇒ ArsonはRecklessで足りるので有罪になり得る

65. 放火のMaliceはSpecific intentではなく、①建物をBurnする意図・知識、もしくは②Reckless disregardで足りる

66. 放火するつもりはなかったが、うっかりマッチを落として火が広がりそう ⇒ 危険な状態を作り出したのでAffirmative dutyがあり、消火活動をしなければArsonになり得る


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text ドナルド先生 2021年米国(カリフォルニア州)司法試験合格。世界中のディズニー制覇をもくろむアラフォー。