熊野三山をお詣り! 那智山青岸渡寺とともに熊野信仰の中心地として栄華を極めた熊野那智大社へでかけたときのお話です。
紀伊勝浦駅からバスに乗って、熊野古道を大門坂から散策。全長約600m、高低差約100mの石畳を走って駆け抜けたおかげですっかりクタクタになっておりますという、前回のところのお話はこちらをご覧ください。
大門坂を歩き那智山参道入口に到着
そもそも、熊野詣とかで使われる、この「熊野(くまの)」ですが、語源は「隈(くま)る野」「神の野」もしくは「隠野(こもりぬ)」ではないのかと言われている言葉なのだそう。いずれにしても内にこもっているかのような神秘的な響き。
美しい熊野古道を駆け抜けたおかげで、すっかりゼェハァゼェハァと、夫婦そろって、走り終えたマラソンランナー的なひどい呼吸の乱れを催しながらたどりついたのが那智山のふもと。
最悪ともいえるコンディションで那智山参道入口(熊野那智大社へ向かうスタートライン)に立ったわけですが、ここから待っているのが、467段にも及ぶロングロングな階段でした!
パワースポット!標高500mにある熊野那智大社まで続く階段
けっこう軽装の近所のおばちゃんたちが、普通に降りてくる階段。疲れてはいるものの、この時点ではかなり甘く見ていました。小学校のころに登った地元の天覧山(たぶん標高は200mくらいだったと思う)くらいのつもりで登り始めたこの階段が、まさか、467段もあるなんて、思いもよらなかったのです。
ここからが正念場。すっかりカメラのシャッターを切る勢いは止まり、「もうちょっとだー。がんばれ、自分」と励ましながらの一歩一歩。私と夫は情けないくらい「ひゃ~」とか「マジかー」と悲鳴をあげているのですが、これまたまわりのご年配の方々は、さすが慣れていらっしゃるのか淡々と登っていくんですよね。
パワースポットに通っている方々のパワーに感服。そしてまだまだ階段は続きます…!いろいろな場所を旅するたびに、「もっと体を鍛えればよかったなー」と思うことは多々あるわけですが、そんな後悔の暇もあたえられないほどに、この階段は強烈でした。
鳥居が見えてからのラストスパートが長いこと、長いこと。
でも振り返ったら、すごい絶景。青空に浮かぶ雲が山の尾根に模様を描いているような雄大な景色がとても感動的でした。天空のラピュタならぬ、天空の神社。
熊野那智大社(那智山権現)があるこの那智山は、まわりを大雲取山(966m)、光ヶ峰(686m)、妙法山(750m)、烏帽子(えぼし)山(909m)などを含む山の一帯のことなのだそう。すごいスケール。年間の降水量も3500mmを超える多雨地帯とあって、うっそうと覆い茂る、原始林の栄養になっているんですね。
ここまで来ないと見れない風景なんだなぁとしみじみしながら呼吸を整え、痛む膝と腰を抑えながら一生懸命登っていきます。 そんなこんなで、情けないほどにヘロヘロになりながら、無事に熊野那智大社に到着。
熊野那智大社に出かけるときに注意したほうがいいこと
これはもう467段(ガイドブックによっては、最後の3弾を加えた470段と数える例もあるみたいです)の階段を登りきる覚悟とパワーをちゃんと持っていくことでしょう!境内からの眺めは最高でした!
私の場合は下調べをしておらず、その覚悟も薄ければパワーも弱めだったので、途中で本当に泣きそうになりました。
もちろん、足元はスニーカー推奨です。ヒールの靴を履いていたら、本当に途中リタイアしていたかもしれないなぁと思うほどでした。そして、1月は寒い。とにかく、山の上は、こんなに天気がよくっても寒いので、歩けばあったかくなるという人もいますが、私は防寒対策も必須なのではないかと思いました。(タイツはヒートテックのかなり分厚いやつをはいていくなど、いろいろ工夫をしました。)
そんなこんなで、一心不乱に上ったために、途中のお土産物屋さんとかカフェとか見る余裕がなかったですが、いったん熊野那智大社までの階段の道のりのお話はこの辺で!
今回ご紹介したのは熊野三山めぐり<熊野那智大社>までの467段に及ぶ道のりです。ここまでのアクセスは那智勝浦からバスにのり、大門坂で降りました。その様子はこちらの記事にまとめています。
(参考:<熊野古道散策>大門坂から歩いてみた)
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