ローマ、ミラノに次ぐイタリア第三の都市・ナポリ。南イタリア最大の都市を女性がひとりで観光するときのポイントや気を付けたほうがいいところをご紹介します。
ゲーテは「ナポリを見てから死ね」って言ったらしいけど
別に何の思い入れもなかったんで、行かなくてもよかったんですけれど、とりあえず言ったナポリのお話をします。ゲーテが「vedi Napoli e poi muori(ナポリを見てから死ね)」って言っているんで、一度は言っておかなきゃくらいのつもりで立ち寄りました。
風光明媚な街ではあるけど、イタリアならほかにも見るべき場所はいくらでもある
「世界三大美港」や「世界三大夜景」にも数えられていて、まぁ、きれいといえばきれいなんですが、こういう場所、イタリアにはたくさんあるので、正直、そこまで感動はしませんでした。
はじめてのイタリア旅行で、一発目がナポリとかだったらもう少し印象は違っていたかもしれませんが、私はヨーロッパのゴシック様式の建築とか教会とか、風光明媚(といえば聞こえがいいけど大草原で何もない)な景色を見すぎて、ぜんぜん刺さりませんでした(;’∀’)
太陽の日差しいっぱいな南イタリアの大自然だけにフォーカスするなら、イスキア島とかがおすすめですし、芸術やスポーツ、音楽を楽しむならダヴィンチの『最後の晩餐』にオペラもあり、サッカーが楽しいミラノ、世界遺産級の建築物をたっぷり見るならローマです。
安くてうますぎるピザとコーヒー。いくら食べても飽きない
毎日食べても飽きないおいしさのピザ!
じゃあナポリがほかの都市に負けない点をあげよと言われたら、「食」。食べ物はイタリアのどの街よりも断然おいしかったし、値段もすごく安くてびっくりしました。
なかでもナポリを代表するマルゲリータはホントにすごい。ピザの小麦粉の香りとかトマトのおいしさとか水牛のモッツァレラのミルキー感とか…、もう「私が今まで食べてきたマルゲリータってなんだったんだ!」と腰を抜かすレベルの味です。
1日に何度も飲みに行きたくなるバール
あとはコーヒーも。朝、立ち飲みのバールへ行くと、どのお店もサラリーマンばかり。お昼行っても、夕方行っても…あれれ?!いつもスーツのオジサンがいる!という日本のカフェとは雰囲気がぜんぜん違ってて面白いです。ナポリの人たちがいちいち休憩時間にわざわざお店に行く意味がわかりました。エスプレッソ、めちゃくちゃおいしい。
長年、ただ勤労意欲が低い人たちなのかと思っていたけれど、あんなにおいしかったら、そりゃ通うわと納得したほど。私も滞在中、小腹がすくと甘いものをかじりながらコーヒーを飲んで幸せな気持ちに浸っていました。あの幸福度を考えるとコスパすごくいいです。ナポリのコーヒーの時間が好きになりました♡
治安は最悪。夜間にナポリ中央駅とかひとりで行かないで
私は比較的“安全”と言われる国ばかり(南米とか南アはいったことがないのです)しか行ってない私から見ると、ナポリはめちゃくちゃ怖い感じがしました。
殺されるほどじゃないけれど、スリとかひったくりの件数はやばいし、中央駅付近は見るからにまずい人(マフィアとかギャングの映画に出てきそうな下っ端の軽犯罪を起こしまくってる人)みたいのがゴロゴロいるんです。で、そこに私がいると、めちゃくちゃ浮いてるし、みんなこっち見てるのがわかるくらいの怖さ。狙われてんのか心配されてんのかもわからないけれど、ガン見返ししてなんかされたら怖いから目も合わせられませんでした。
バッグは持たない。現地で服を買う。暗くなったら帰る。
3日くらいプラプラしてて、何も被害はなかったのですが、私が心がけたのは「バッグは持たない。現地で服を買う。暗くなったら帰る。」の3つ。あたりまえの注意は怠らないようにしてました。
特に、歩いてるときにオートバイの2人組や自転車に乗った人に,追い越しざまにバッグを奪い取られる被害が多発。斜めがけバッグなんかしてうっかり引きずられたりしたら大けがしてしまいます。だから基本、バッグは持ち歩かず。クレジットとパスポートのコピー、あとスマホだけポッケに入れて、手ぶらで出かけるように。
あとは、子どもたちが集団で寄ってきて、新聞紙を広げてこっちが「は?!」って思っている隙に,バッグや服から財布とかを抜き取る手口もあるんですが、そもそも日本人が着てる日本の服って目立つんですよね。
なので、到着してすぐにナポリのカジュアルなお店で服を何着か買って、外出時にはその服を着るようにしてました。顔とか体型はもうどうにもならないけれど、服だけでも治安が悪い場所に行くときは結構ローカル感でてなじむのでおすすめです。「あいつ、ちょろそう!」って一度ターゲットになってしまうと、つきまとわれることもあるらしいので、もうこういうのは必要経費だと思って。
あとはなるべく日が出ている間に動くこと。早朝から殺気立っている人は少ないし。夜間の移動は電車も避けてホテルで呼んでもらったタクシーとかを使って食事へ行ったりしました。
というわけで、別に死にはしなくても、スリとかひったくりにあったら、せっかくの旅行が悲惨な思い出になってしまうので、女性がひとりでいくときには、できる限りの注意を全力で行って対策したほうがいいなと思う街です。危ないって評判ですが、だからって行くのを避けるほどではないと思います。ピザ、本当においしいので。私もあのピザを食べるためだけに、南イタリアいくときは、またナポリも寄ろうと思っています。怖いけど。
外務省のHPで犯罪のトレンドを確認しておこう
あとは行く前に、直近でどんな犯罪が増えているのか外務省のHPからチェックしておくようにしてくださいね。ニセ警官とか睡眠薬強盗とか、映画か何かかよっていうレベルの犯罪が普通に起きる、それがイタリアです‥。いい国だけど。
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