8月も後半戦に突入。読書感想文の宿題に頭を抱えている学生さんからのメッセージがパラパラ入ってまいりました。
書き出しから悩んじゃって原稿用紙とにらめっこしている中学生向けにおすすめの本と読書感想文の書き方などをご紹介したいと思います。もちろん、宿題を手伝わざるを得なくなっているパパやママにも役に立ちますよ。
もくじ
読書感想文を書きやすい本の選び方
自分が一番興味を持てるテーマの本を選ぶといいと思います。文豪の作品じゃなくてもぜんぜんOK。
読書感想文の書きだしのコツは、「自分の身近な人・モノ・コト」から話すようにしてみましょう。自分で自分の気持ちすらよくわかっていない思春期、心の内側や身内の話をすることに恥ずかしさ抵抗がある人もありますよね。
なので、たとえば友人との話題でLINEやメールのやりとりをしていたか?スマホの検索履歴で何を調べたか?今日のYahooニュースでどんなことに興味を持ったか?このあたりから、他人にも話せるレベルのジェネラルな話題を選ぶといいです。
「実は最近○○なことがあって…」という感じで自分のごくごく近いところで起こったニュースの話をしてみて、それに関連したこの本を読んでみました!といった具合で書きだせば、その本を読んだ動機を自然に披露できます。
それでもなかなか本が選べない、読書感想文が書けない、という人のために、今年も私が中学生目線で書きやすそうなジャンルの本を3冊厳選してみました。
炎上案件…。ホームレスへの差別発言を考えさせられる『野良犬の値段』
これは作家の百田尚樹先生による小説で、内容はフィクションの誘拐事件。映画を見ているかのようなドキドキする話の展開もさることながら、私は最近、メンタリストDaiGo氏の生活保護やホームレスをめぐる差別発言が波紋を呼んでニュースになっていたのをみてて、この本を思い出しました。
その人がホームレスになってしまったいきさつは?もしかしたらあったかもしれないもう一つの幸せな人生とは?少しボタンを掛け違うだけで、人生が一転してしまう場合があるのです。
人の命の重さというのは、不変のテーマである一方で、10代の若い人にとっては難しそうに思えるかもしれませんが、自分の人生の先にも「死」があることを忘れてはいけません。身近なところでは、今年の夏も日本はコロナ一色で、テレビでは連日「○人死亡」と伝えられていますよね。そして、そのニュースの向こう側には、家族や友人が何人も悲しんでいるという現実に想いを馳せて考えてみるのもいいかもしれません。人の命というのは、決して数でみることができないという自分なりの論を、『野良犬の値段』をベースに原稿用紙に書いてみましょう。
▶評価が分かれそうな結末。『野良犬の値段』から見える世間の裏事情
男を見る目を学べる『選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論』
恋で悩んでて頭がいっぱいになっている人におすすめなのは『選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論』です。
書き出しは自分の恋愛観をドーンと書いてみましょう。恥ずかしければ、「これは友人の話だが~」としてみるのも手だと思います。
日本人で唯一、海外の国家元首の妻に選ばれたデヴィ夫人ならでは(?)の振り切った恋愛&結婚観を読んでみて、自分の考えがどう変わったか?もしくは共感したのか?確信に繋がったよ!そんな感じで構成してみてもおもしろいと思います。
「付き合って2か月で結婚は決まる」「恋愛の我慢はするだけ損!」「大好きな年収200万の男と好きでもない年収1億円の男、どちらと結婚すべき?」といったようなデヴィ夫人の婚活論は、恋や結婚だけでなく、もっと幅広い人生プランで悩んでいる10代の若い人たちにとって、ヒントがいっぱい落ちていると思います。
貧しい境遇に生まれ苦労したことはラッキーだと思っています。
引用:選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論 (講談社)より
華麗な経歴の背景に積まれたたくさんの経験や努力によって磨かれた男を見る目は、なかなか自分に置き換えて実践できるものばかりではないけれど、それでも自分が思い描く幸せな結婚とは何かを考えてみるきっかけになるかもしれません。
私は個人的に、この本を眞子内親王殿下に読んでほしいな~と勝手に思ってんですよね~。彼女の生まれ育った境遇はデヴィ夫人とは真逆であり、いろんな意味で男を見る目を磨く機会が少なすぎたように思えるのです。今、世間を騒がせている小室圭氏については宮内庁とか側近の人たちの失敗でしょう。
「付き合って2年以内に結婚したい」なんていう女性の願望を耳にしますが、わたくしに言わせれば、そんなの長すぎます! あら、わたくしですか? わたくしのレベルともなりますと大統領との結婚は、たった2週間で決まりました
引用:選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論 (講談社)より
まぁ、私も最初、週刊誌の報道があった時は、母親には問題がありそうだけどそれを小室圭氏本人の問題のように火の粉をかぶせるのはかわいそうだ思ったのですが、本人が仕事もろくにせず、お金もためず、結婚するとか言いながらやっぱ勉強しよ~!みたいな感じで彼女を置いてNYへ行っちゃって…、あのあたりで彼の人間性や彼のなかの優先順位のつけ方に、疑問を持った方がよかったと思います。あの場面でこそ、毅然と「わたくしに言わせれば、そんなの長すぎます! 」というセリフでかたずけてほしかった…。
結婚を先送りにされるデメリットは男性より女性側に生じることがほとんどです。だからあの時、 眞子内親王殿下の手元にこのデヴィ夫人の本があったらなぁ~とかいらぬ妄想を勝手にしてしまうんですよねぇ。
そもそも本を読むのが苦手な人におすすめな本『死ぬかと思った』シリーズ
これは私が学生の頃、通学の電車のなかでよく読んでいた本なんですが、余計なコトして死にかけたり、恥ずかしさのあまりに死にそうになった、いろんな人たちの死にかけ体験が短編で収録されているんで、本を読みなれていないという人でもサクサク読めちゃうと思います。そして何より、ゲラゲラ笑える!私は電車で何度もこらえようとして、ブブブ~ッと笑いがこらえられなくなるようなシーンに見舞われました。
書き出しは、自分のヒトには言えないような恥ずかしいワンシーンを暴露してみてください。で、このなかの他の人の同じような体験を読んで、共感したとかしないとか、率直な気持ちを書くことが落としどころでいいと思います。
汚い系の下ネタが多いのがこの本の難点なので、正直ぜんぜん好きになれない!と思ったら、そのことを書いていけば立派な感想文になります。
というわけで、夏休みも残すところあと一週間ちょっとですか。私は8月31日に(突貫工事もいいところ!)まとめて書いてましたが、これからコツコツ書く予定の人もぜひ参考にしてみてくださいね。
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