パリで一番高い場所にある、モンマルトルの丘は、白亜のサクレクール寺院からの景色がとてもキレイです。私は7月の真っ昼間に出かけましたが、朝や夕暮れ、夜もそれぞれの絶景がみれるのでおすすめ。古くから多くの芸術家たちの社交の場でもあったモンマルトルで、似顔絵を描いてもらった体験談をご紹介します。
もくじ
サクレクール寺院周辺は治安が不安
サクレクール寺院の周辺は、観光客を狙ったスリ&詐欺師が大量にいるパリの名物プチ事件スポット。観光地なのに、残念過ぎるくらい治安が悪いのです。夫は、斜めがけのバッグをおなかの前に持ち、ファスナーには南京錠までかけていて、いかにも、貴重品はボクが全部預かっています状態。いいんだか、わるいんだか。ま、パスポートやクレジットはズボンのポッケのなかだし、現金も持ってないし、とられて困るようなものはないんですけれどもね。 ところが!現金を持っていないと、モンマルトルでは困ることも。
貴重品の管理には、用心レベルをMAXに高めていきましょう。
画家から絵を購入するなら現金は必須
芸術家の卵たちが、大きなパラソルを開いていて、その場で作品を購入できるんです。パラソルの下には、素敵な絵や写真がいっぱい。しかし、支払いは現金ばかり。
「クレジットカードはダメなの?」と、何人かに確認したのですが、私が声をかけた画家さんたちは全員「No!」でした。オーマイガッ。
スリと詐欺師が多いし、パリ屈指の危険な場所としても名高いわけで、ここで似顔絵を描いてもらうだけでもボッタクられるなどトラブルが絶えない噂もあり、実際、本当にいろんな人がいる場所なので仕方ない部分はありますが、本場で活躍するアーティストたちの作品を見て回っていると、やっぱり似顔絵描いてもらいたくなっちゃったんですよねぇ。
「描いてもらいなよ!駅まで戻ってATMでお金をおろしてくるよ!」と、夫が鼻息を荒めてくる事態に見舞われました。いや、いや、いや…
いざ迷子になってもタクシーでホテルまで戻れるように。私がこっそりジーンズのポッケに折りたたんだユーロ札が活躍する時がきました(笑)20ユーロ札3枚。
「60ユーロあれば、誰かしら描いてくれそうじゃーん!」と、なけなしのユーロ片手に(笑)いっきに期待が高まるのであります。
似顔絵を描いてもらう時間や料金は?
もし、ここで絵を描いてもらいたいという意思がハッキリしている人は、あらかじめ、まとまった現金を持ってくるなどしたほうがいいかもしれませんね。値段に制限掛けちゃうと、やっぱり選択肢は減ってしまうので。
鉛筆だけでまるで写真のようなクオリティのデッサン画を描く人や、ピカソみたいな不思議な雰囲気の抽象画っぽい似顔絵にしてくれる画家さんなど、すごくいろんなタイプの人がいて、「どの画風がいいかなぁ」と、見て回っているだけでもとても楽しいです。
やわらかい線と独特な色使いがキレイな水彩画の作品が気になって、ある画家のオッサンのお店の前で立ち止まって作品を見入っていると、
「1人35ユーロだけれど、2人を50ユーロで描いてあげるよ、どう?」と声を掛けられました。
「ワーイ!予算内。」という運びとなり、当初、夫は「僕はいい」と拒否していたのですが、画家のオッチャンからの積極的ディスカウントの提案により、夫婦そろってお願いすることになりました。
夏のパリはマジで暑く、炎天下で帽子をはずして、めちゃくちゃ日焼けしました。そしてじっとしていることが、とても苦手な私は何度も「動くな!」とオッチャンに怒られながら、どんどん集まってくる観光客に見つめられ、無駄にドキドキする時間を過ごすことになりました。
夫も私も15分ずつ、トータル30分ちょっとで、世界に1枚だけの素敵な似顔絵作品が完成。
絵を買った直後を狙ってくる意外な商売人!
すごくうれしかったので、チップいれて、55ユーロを支払い、5ユーロのおつりをもらって、画家のオッチャンと握手してお別れです。
嬉しいなぁ!という気持ちで絵を見つめる私たちのところに、ひとりのニーチャンが近づいてきました。
「その絵を入れる筒、どうだい。その5ユーロでOKだよ!」と、握りしめたおつりの現金に、完全ロックオン。
おぉ、マジか。絶妙すぎるタイミングを狙って営業かけてくるニーチャンの登場に「この場所で現金をチラつかせたら、やっぱり危険なんだ。こえぇ~!」とビビりましたが、大事な絵を持ち帰るために、その場で日本なら100均で売ってそうな筒を買いました。まったく、本当に商売うますぎです。
そんなこんなで持ち帰ってきた絵を、この間、リビングに飾りました。額は、ニトリで買った安ものなんだけれども、それでも、ちょう気に入っています。自分でも思うんですが、2人とも、実物の2割マシくらい、キラキラした感じで描いてもらえて(笑)もう大満足。
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