カリフォルニア州司法試験にマジで受かっちゃったドナルド先生による【連載】米国弁護士試験のホントのトコロ。私が取り組んだMBE問題集で得られた知識を日本語でまとめたオリジナルTips集です。
もくじ
1. Intentional Torts (Part1)
1. 胎児時代の行為（Prenatal injury）に対して出生後にcause of actionのStandingあり
2. 身体的傷害や実際の損害はBatteryの要件ではない
3. BatteryのIntentはto bring about harmful/offensive contactで足り、to cause harmである必要はない
4. Batteryは被害者と物理的につながっている物も対象になり得る
5. キャッチボールで暴投 ⇒ 座っていた女性の帽子にヒット ⇒ Intentがないからセーフ
6. BatteryにReasonablenessは無関係
7. Contributory negligenceはBatteryのDefenseにはならない
8. 被害者がPrivilege of necessityで他人の家に侵入 ⇒ 被害者が家主から番犬で攻撃される ⇒ 被害者はBatteryで請求可
9. 「進入禁止」の敷地内に忍び込んだ子どもを見つけて家主が殴打 ⇒ Excessive forceなのでNG (家主に責任あり)
10. キャディーを脅かす目的でゴルフクラブを振ったら、クラブが壊れてキャディーがケガ ⇒ クラブの破損がメーカーの過失由来であってもAssault＆Batteryに該当し得る
1. Intentional Torts (Part2)
11. BatteryやNegligentではForeseeabilityはディフェンスにならない。救急隊員が心臓発作を起こすくらいでは影響なし (想定の範囲内)
12. 狙ってなくても銃を構えて、被害者側が恐怖を抱けばAssaultになる
13. Intentional tort：弓矢を放っても、そちらに人がいると知らなければセーフ
14. 浮浪者の存在を全く知らずに発砲して、浮浪者が恐怖を感じても、Intentional Tort的にはセーフ
15. 遺産分割の腹いせに「あいつは責任能力なし」と主張する訴訟を提起 ⇒ 主張のあまりの酷さにショックを受けてIIED ⇒ PrivilegeされるのでIIEDでの請求はNG
16. 離婚した元夫が、妻が親権を有する実子を連れ去り、その元夫の両親が (本当は知っているのに) 元妻に「息子(元夫)は行方知れずである」と主張 ⇒ IIEDで主張可
17. Emotional distressがProperty lossに伴うものだけである場合は認められない
18. 仮に本当に借金返済を滞納していても、拡声器で「deadbeat(怠け者！)」と叫ぶのはIIEDに該当し得る
19. Public figureのIIED：Defamationと同様にActual maliceが必要
20. 横領の疑いで社員を逮捕して一晩拘留 ⇒ 有効なArrest WarrantがあればFalse imprisonmentにはならない
1. Intentional Torts (Part3)
21. 監禁は被害者がawareするかinjured by confinementが条件。離婚した元夫が子どもを2年間連れ去り ⇒ Formativeな期間を母親と引き離されたことはHarmであるので、請求可能
22. Shoplifterの疑いで30分拘束 ⇒ False imprisonmentの主張可能 (拘束時間が長すぎ)
23. 警察にDetainされた ⇒ ArrestがLawfulでなければ、False imprisonmentで請求可
24. False imprisonment：警備員が閉じ込めてしまった ⇒ 閉じ込めようとするIntentまでは不要で、誰かいることを知っていればIntentを推定できる
25. False imprisonment：Intentional tortなので閉じ込めた側のReasonablenessは無関係
26. 賃貸期限を過ぎて居座っているTenantであっても、大家によるTrespassを主張できる。逆にLandlordは貸している間は主張できない
27. 貸主であっても無許可で侵入すればTrespass。Damage/Harmは要件ではない
28. Trespass to landではIntentがあればDamage不要 (nominal damageが認められる)
29. ガレージがEncroachしていた ⇒ Continuing trespass状態で、被告の侵害しているという認識に関わらず請求可
30. 物を間違って持っていって車に保管したところ、その車ごと盗まれたらConversionになる
31. 価格の40％くらいの損害を被ったらConversionが成立
32. Trespass to landのIntent：前に苦情を受けたにも関わらず、工場を稼働させた場合にはsubstantial certaintyあり
33. Conversionの賠償額：被告がやらかした時間・場所におけるFair market value
2. Intentional Tort Defenses
34. 同意がなくても、Emergencyなどで同意したであろう場合 (would have consented) は、同意があった扱い
35. ハロウィンの際、子供がおもちゃの銃で脅す ⇒ 家主がショックを受けた ⇒ No Assault (Implied consent)
36. ラフプレーの多い試合：暗黙のConsentレベルを意図的に超えるかどうかでIntentional Tortに該当するか否か判断
37. 競馬で斜走されて落馬してケガ ⇒ SportsでもAssumption of riskはIntentionalな妨害行為には適用なし
38. 攻撃されそうな弟だが、実は犯人が兄を攻撃したいのだろうと知っている ⇒ (時間があれば) 弟は人違いであることを伝えて、犯人の攻撃を抑止すべき
39. 正当防衛で発砲して他人に命中 ⇒ 正当防衛が成り立つ状態であればセーフ
40. 他者防衛：行使した者の「危険の存在」と「行動」に対するbeliefがunreasonableの場合はNG。
41. Security Guardは民間人扱いなので、Mistaken arrestのリスクあり
42. Felonの私人逮捕の場合、Police基準 (Reasonable ground to believe felony) で足りる
43. PoliceはFelonyか目の前で起きたBreach of peaceの場合に、Warrantless arrestが可能。斜め横断程度ではNG
44. 道路で車が故障 ⇒ 事故を避けるために他人の土地に勝手に駐車 ⇒ 他車との事故の方がSubstantial harmになり得るので、Private necessityで駐車してもOK
45. Private necessity：人とChattelに適用あり。一旦Privilegeが行使されたら、受け入れる側は、人やChattelに損害を与えることはできない
46. Doctrine of private necessity：Trespassのディフェンスにはなるが、Negligentであればそれはそれで責任が生じる
47. Necessityによる侵入であっても、Private Necessityの場合は「Entry without permission」を理由にDamageを請求される
受験勉強の参考になれば幸いです。また、下記リンク経由でお買い物などしていただけますと、今後の更新の励みになりますので、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
text ドナルド先生 2021年米国（カリフォルニア州）司法試験合格。世界中のディズニー制覇をもくろむアラフォー。