台風19号により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
もくじ
超大型で強い台風が接近したら、何をすべきだったのか?
NASAが「地球規模最強に巨大な渦を巻いているすごい台風がくるぞー!」と衛星から観測した写真を公開し、報道でも事前にさまざまな危険を予告していたこともあり、交通機関が事前に計画的なストップ。いろいろ仕事が止まり、それなりの混乱はありつつも、おかげで私は家のことに専念できて、最大限の準備は整えられた台風でした。
手際悪くおろおろしてしまったりした部分もあったので、自分の反省も含めて今回の体験をメモがてら整理しておこうと思います。まずは、実際に5日前から私がどんなことを準備して、直前は何をして過ごしていたのか、当日のとんだ火災トラブルの実話とあわせて振り返ってみます。
■スマホや予備バッテリーの充電をMAXにチャージ
9月の千葉県のこともあったので、とにかく停電は覚悟!いったん、家にあるスマホや充電機器などをフル充電するようにしました。災害時に情報が遮断されたり、助けを呼べなくなるのは、一番危険ですからね。いつもみたいにぬい撮りして遊んでいる場合じゃない!
〇携帯ラジオはあったほうがいいかも…。
マラソンを観戦するときにも、思っていたことなんですが、情報を正確に早く効率よくキャッチするなら、災害時はやっぱりラジオがあった方がいいですね。小さいのなら2000円前後でも手に入るし。毎日、持ち歩く必要はないとしても、今回のように「くるぞー!」ってわかっている災害に対しては、家に一台くらいあったほうが安心です。
■食料の備蓄&つくりおきおかずをタッパーに詰まくり
食料の備蓄について3日分は個人で備えるようにしましょう!と政府が推奨しているので、最低限ここのラインはクリアすべく、まずは備蓄状況を確認する作業を5日前くらいから開始しました。
(参考:お弁当だけじゃない!つくりおきおかずは防災に役に立つかも?!)
同時に、時間の隙間を見つけてコツコツとつくりおきおかずをたっぷりめ用意。私のおすすめは小田真規子先生のレシピです。
つくりたてより、数日後のほうが、味が染みておいしくなし、お酢などをたっぷり使うので殺菌効果も高く、台風の備えにすごくおすすめです。私のバイブル!
〇缶詰や非常食の備蓄状況を確認。不足分を買い増し!
いざという時に備えて、缶詰や非常食はしっかり確保しておきました。交通網のストップはありうる状況ですし、ツナとかサバ缶とか、自分の好きな食材も多めに確保。火が使えないときのことも想定してあたたかくして食べられるレスキューフーズのバリエーションもそろえてみました。
(参考:災害時もあったかいご飯!レスキューフーズのビーフシチューの作り方)
賞味期限が近付いているものについては、この週末に食べちゃおう!と思って、新たに買い増しも。
〇ペットボトルは2ℓ×9本の段ボールを大量発注
Amazonで水も大量に発注。わが家はマンションなので、さすがに水没する心配はないのですが、1時間に50ミリとか超える雨量の場合は、さすがに排水機能が追いつかなくなる可能性もあり、玄関やベランダから水が浸入してきたら困るので、いざというときは、いらないタオルとか敷いて、段ボールごと乗っけて土嚢みたいにブロックしようという作戦です。最悪、居室はまもりたい…!
場所はとるけど、飲み水として&土嚢がわりとして、2役の機能を期待です。何もなければ、今後、お茶の時間にどんどん飲んじゃえばいいしね。
〇パンを焼きまくり
缶詰などの備蓄もいいですが、予めもう数日後に災害が迫ってきているので、とにかく家で食べるようにパンを焼きまくりました。
(参考:初心者向け!春よ恋ブレンドの丸パンレシピ)
丸パンを大量につくって、おなかすいたらすぐにかじれるようにスタンバイ。
〇ごはんを炊きまくり
ご飯も同様です。停電してしまったらどこまで調理ができる環境を維持できるのかわかりませんから、いつもより多めにご飯を炊いて、おにぎりにして凍らせて置いたりするなど、準備準備。最悪お茶漬けの素とお湯をかければ1食分助かりますしね。梅干し入れて炊き込むと、おにぎりの塩いらずでとってもラクですよ。
(参考:梅干しの時短テク!簡単にできるとっておきちらし寿司レシピ)
■空のペットボトルを凍らせる&生ものは先に食べちゃう
停電して、困るのはトイレと冷蔵庫ではないでしょうか?3日前くらいから計画的に生ものはどんどん消費して食べきっておくようにしました。冷凍庫のあいたスペースには、ペットボトルに水道水をいれてそのまま凍らせ、巨大な氷を複数つくっておきました。自然解凍で飲み水にもなるし。
〇デパートなどでもらえる保冷剤も徹底活用
もちろん、いつもはバンバン捨てちゃう保冷剤も1週間前くらいから蓄えておくようにしました。大きなペットボトルの氷に加えて、停電したら、これらも全部戦力になる心強い味方ですからね。
〇保冷バッグなども準備
築地いくときなどに使っている大きな保冷バッグなども、すぐに使えるように準備しておきました。大きいのひとつ持ってると便利ですよ。避難所へいくことになったら、最低限、ペットボトルの氷とともに、冷やしたいものは一緒にまとめて持っていくのに役に立ちます。大き目の保冷バッグは災害時の備えにとても便利です。
■前日はお風呂のお湯と洗濯機にお水をためておく
被災して最も困るのはトイレですよね。
(参考:【避難所生活のリアル】災害時のトイレ事情や最新携帯トイレを紹介)
いい商品もたくさん出ていますが、突然やってくる地震や火事と違って、台風は数日前からわかっているわけですから、個人でも対策がとりやすかったです。
〇断水に備えて、水をどう確保できるかをチェックしておこう
私は、お風呂の浴槽をMAXで溜めておきました。あと、テレビでおすすめしてて、意外といいなと思ったのは、洗濯槽にもお水を張っておくこと。うちの洗濯機は私が独身時代から使ってるタテ型のものなんですが、これでも6㎏も入るんですよ!こういうときには貯水槽みたいに使うのに、すごく役に立ちました。
■強いメンタルを維持するために、自分用のご褒美も!
災害のニュースってみているだけで気がめいりますよね。だからというわけではないのですが、今回の台風は連休にぶつかるし、どうせ緊急の仕事も入らないし!と、私の場合ちょっと肩の力を抜くこともできたので、お気に入りのワインとか、スイーツとかも買いだめしておきました。
被災するかもしれないという、緊張感はあるけれど、なるべくいつもと同じ暮らしをしたいし。何もないかもしれないし。悲観的になっていいこともないので、家で過ごす時間を楽しもうと思って。おつまみもフランスチーズ2種類も買いそろえる気合の入れよう。
台風直撃の前日は、ツナ×トマト×ベランダのバジルとたまご×シラス×青じそ&ミョウガのハイブリッドピザまで焼いて、大好きなシャブリを飲んでゆっくりしてました。
高知県の新栗モンブランも激うまだった!「秋だねー!」と笑顔でリラックスしながら、シャーロックホームズの映画を夫とのんびり鑑賞して過ごしました。
朝5時半…!まさかの火災報知器が発動
「きっと大丈夫…!」
そう話して、いつも通り就寝したわが家。明日は予定ないから目覚ましかけないぞー!と思っていましたが、まさかの火災発生のサイレンで目を覚ますことになります。
「サイレン!サイレン!〇階で火災が発生しました。落ち着いて速やかに避難を開始してください。ビービービー!」
何かの訓練かと思ったのですが、朝の5時過ぎですよ。しかも今日は「台風くるから不要不急で外出するな」と言われている日に、外出るわけ?と思いつつも、去年の教訓をもとに、必要なものを持ってすぐに外に飛び出しました。
すると、通路で「台風の影響で誤作動じゃないか?」と、悩んでいる住人がけっこういっぱい。「どうしましょうねぇ、雨だし…」と話したものの、万が一誤作動じゃなかった場合、やっぱり危ないから逃げよう!ということになり、傘をもって、非常階段で建物の外へ。昨年に続いて、2度目…
(参考:マンションで火事が…!まさかの時に持ち出したものと避難の反省)
警備がくるまで待っていてもしょうがないから、近くのコンビニにいくことにしました。
都内のコンビニで売切れ続出していたものとは?
というわけで、スーパー台風くるから、外にでるな!と言われている日に、わざわざコンビニに来る羽目になった私です。朝5時半。何かのバツゲームみたいな状況ですよね。
でも、ちょっとびっくりすることがありました。
カップラーメンとか、レトルトカレーの棚がすってんてん!この近く、このお店のほかにもコンビニいっぱいあるんですけれどもね。
すぐ別のコンビニでも同じ状況。徹底的にインスタント系の食料が棚から消えていました。
いざというときに、一番最初にお店からなくなるもの、それはレトルトカレーとカップ麺であるということを身をもって体感した瞬間です。
■台風の朝の火災報知器発動の原因は…?
マンションに戻ってみると、警備の他に消防も到着していました。隣近所の住民からも、誤作動じゃないかとか、管理会社しっかりしろという話が出始めたころ、なんと、電気湯沸かし器による水蒸気の異常温度を検出したことが原因だったと判明。誤作動でも何でもなかった。高温の湯気がずーっと出続けると、一定の温度以上になったところで、火災報知器が作動するようになっているとのこと。しかし、どんな誤作動させたら、そんな湯気だらけになるんだよ。
オオゴトでなくてよかったと思う反面、無駄な早起きで大迷惑をくらった朝でした。しかし、誤作動だと決めつけるのは危険ですね。「ウソだろ…!」と思っても、火災報知器が鳴っている時は、すぐに逃げないと!って改めて思いました。
スーパー台風に備えて、今後の考えるべき対策とは?
私が住んでいるエリアは何事もなかったかのように、今日は台風一過のキレイな朝を迎えましたが、ニュースなどで報道されているとおり、全国でたくさんの被害が出ている状況です。改めて、被害にあわれた皆様のお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。
■地名は過去の災害のヒントになる
私の場合、普段からあちこち出かけているものですから、今回の台風のように、必ず家にいられるとは限りません。いざ甚大な災害が起きた時、自分が今、なんという名前の街にいるのか?これからは、少し意識しておくようにしたいと思いました。
特に2015年の記事なのですが“災害の記憶をいまに伝える日本全国「あぶない地名」”という週刊現代の記事はすごく詳しく書かれています。近年できた高級住宅地に関する落とし穴にも警鐘を鳴らしています。
大阪市の東部に位置するこの放出は、マンションやスーパーマーケット、工場などが立ち並ぶ活気あふれる町だ。駅に降り立って辺りを見回しても、災害とはまったく無縁な風景が広がっていた。
しかしこの町を明治時代の古地図で見ると、様相は一変する。かつてこの地は田畑や池が非常に多い低湿地帯だったのだ。北には寝屋川、南には第二寝屋川、そして西には淀川と、3つの川に囲まれる形になっているこの放出。それゆえ川が氾濫すれば、水が一気に町に流れ込む可能性が高い。
引用:講談社|週刊現代よりhttps://gendai.ismedia.jp/articles/-/44884
新興住宅地は、開発の勢いがすごくて、オシャレな雰囲気に満ち溢れてて、すごく人気はあるけれども、二子玉にせよ、武蔵小杉にせよ、ものの数十年前までまで何もなかった駅前には、それなりの理由があったことが今回の台風でよくわかりました。
この図もすごくわかりやすいので載せておきますね。
出典:講談社|週刊現代よりhttps://gendai.ismedia.jp/articles/-/44884?page=4
「鬼怒川」くらい、わかりやすく怖い地名なら、いざというとき警戒心も湧きますが、「野毛」とか「梅」の意味は、率直に今回の件まで知らなかった部分でもあるので、今後、引っ越しするときなどにもハザードマップとあわせてチェックしたいなと思いました。
■非常時は自分の直感を信じられるように鍛える
ただ、結果的に「こうすればよかった」と思う反省は残っても、いざ災害に直面した真っただ中で、自分がどういう判断を下せるのかには今も不安が残ります。
避難指示が出ても、近くの避難所が満帆でたらいまわしにあっているという声もツイッターなどで多く見かけましたし、避難所が絶対安全という保障もありません。
自分の命は、自分で守る。これは災害が起きたときの基本だし、そういう時の直観力を鍛えるためにはあらゆることを想定して、想像する力と冷静な判断が下せる精神状態の維持が大事だなと改めて感じました。
何はともあれ、1000年に一度とかの災害が、頻発する時代になってしまったことは確かです。こういう時に働いてくださっているお仕事の人たちに迷惑をかけないようにするためにも、まずは自分で何ができるのか、日ごろから考えて準備しないとですよね。今後も災害への備えや対策方法も、どんどんアップデートしていけるようにそれぞれが考える力を持つことも必要だなと思います。
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