もうすぐ創業200年!フランスの有名シャンパンメゾン<G.H. Mumm>の工場にでかけてきました。場所はフランスのシャンパーニュ地方にある「ランス」という小さくて静かな町にあります。
もくじ
「Mumm」の読み方は「マム」じゃなくって「ムム」
F1のシャンパンファイトからマムって撤退しちゃったらしいですね!とかって知ったような口をきいてシャンパンを飲んでいたわけですが、この「G.H. Mumm」ってフランス語では「ジェ・アッシェ・ムーム」という発音なんですよ。
Mummはいつも「マム」と表記されているから、「マムマム♪」言いながら楽しく工場に到着したものの「ムームだったんかーい!」と、ローカル風の読み方にいきなりずっこけた次第です。
さて、場所はランスの駅から歩いて5分ほど。Champs de Mars(シャンドマルス)通りという大きな道沿い、ガイドブックとかにも乗っているフジタ礼拝堂の隣にあるので、すごくわかりやすいです。
駐車場には大きな樽も!「歩けばシャンパンカーブ!」というくらい、ランスを拠点にシャンパンを製造しているメーカーがあるので、どこかしら見学できるだろうと何も考えずにフラっとやってきて、予約とかしていなかったんですけれども、当日受付してすぐに見せてもらうことができました。
<G.H. Mumm>のシャンパンカーヴツアー(DARE THE MUMM EXPERIENCE)に参加
中に入ると、まるでホテルのロビーみたいなすごい豪華なつくり!いや、それ以上…。いきなりの赤絨毯!突然のコルドンルージュな世界にかなりドキドキしてきました。
■マムのカーヴツアーは全部で4種類
見学のコースは全部で4パターンありました。金額も20~40ユーロくらいで、最後に試飲できる種類やグレード、まわるルートでちょっとずつ差があります。
CORDON ROUGE EXPERIENCE:23€
DARE THE MUMM EXPERIENCE:29€
GRAND CRU EXPERIENCE:42€
IN THE FOOTSTEPS OF FOUJITA:39€
時間はどれも1時間半~2時間くらいとのこと。お客さんから質問がたくさん出たりする回は長引くこともあるので、時間に余裕を持って参加したほうがよさそうです。
GRAND CRU EXPERIENCEは、ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールというグランクリュがテイスティングできるとあって、とってもリッチ。IN THE FOOTSTEPS OF FOUJITAは、マムともゆかりのある画家レオナール・フジタ氏の礼拝堂とカーヴを見学できるコースだそうですよ。
私はグランクリュも気になったものの、ここに来るまでにすでに酔っぱらってしまったので、DARE THE MUMM EXPERIENCEのチケットで参加することにしました。5感に染みわたるマム、じゃない、ムームの世界へいざ。
1827年からの座右の銘は「最高のシャンパンだけを!」
今からおよそ200年前。男爵と騎士の家系を持つマムファミリーがランスの地でぶどうを育てワインづくりをはじめたそう。マムさんたちは、もともとドイツのケルンでワインの製造・販売をしていて、そのノウハウを生かしたそうです。
畑では78%のピノ・ノワールを、このモンターニュ・ド・ランス地区で作っているマム。当時からテロワール=土壌に対して、とてもこだわりがあったからだという説明を受けました。
この間のメキシコのテキーラもそうだったけれど、お酒造りを突き詰めていくと、いつもその地の風土に行きつくんですねぇ。
■大規模なのに伝統を重んじる製造工程
ちなみにシャンパンのメゾンでよく使われる「カーヴ」というのは、フランス語でワイン貯蔵庫のこと。地下の洞窟みたいな場所で…と思いきや、さすが世界のマム。製造工程はシステマチックでちょう現代的。
果汁を貯めるタンクの天井こそ、古い歴史の情緒を感じますが、なんかすごい大きさ。
セラーは内部の製造工程はみることができませんが、かなり寒いです。しかも暗い。マロラクティック発酵と呼ばれる二次発酵を行うことで、リンゴ酸が乳酸に変化し、まろやかな味になるのだそう。シャンパン・アペラシオン規定で、決められているわけではないにもかかわらず、時間と手間を惜しまないこの伝統のプロセスを踏むことが、G.H.マムのシャンパンの味の特徴になっているですね。
■やっぱり発酵が大事
ワインがシャンパンに変わるのは、瓶の中!ここの温度は11℃に保たれ、あのシャンパンならではのシュワシュワな泡もこの発酵過程で生まれるのだそう。
アルコール度数も11%から12%へ上がるそうですよ。気泡が発生するにつれて、瓶内の圧力が高まっていくんだそう。
セラーにはおよそ2500万本のシャンパンが貯蔵されてんですって。すごい。ここに住みたい! 長い歳月が、シャンパンの味わいと香りを一層深めてくれるのだそう。
ちなみに、コルドン ルージュは規定の18か月よりも長い2年半、ヴィンテージ シャンパンは3年よりも長い5年の間、熟成されます。
あのスポットライトが当たっている瓶はめちゃめちゃ古そう&高そう。
楽しいテイスティングタイム♡
誇り高きマムの歴史とすごさがわかったら、最後は待ちに待ったテイスティングタイムです。きめ細やかな泡とマッチする辛口のマム。
ちなみに、ボトルサイズの呼び方は、20世紀初頭にシャンパンメゾンで使用されていたものが今も使われているそうですよ。
クオーターボトル =187mlまたは200ml
ボトル = 750 ml
マグナム = 1.5 L
ジェロボアム = 3 L(イスラエルを創始し、初代王となった人物の名前)
マチュザレム = 6 L (ノアの祖父の名前)
サルマナザール = 9 L(アッシリア王の名前)
バルサザール = 12 L (バビロンの摂政の名前)
ネブカドネザル = 15 L (バビロンの国王の名前)
銀座でモエのマグナムを出された時は「でかーい!」とハイテンションで喜んでいましたが、上には上が…こんなにたくさんあるんですねぇ。ってか、15ℓのシャンパンって…!結婚式とかパーティーで登場したら迫力ありそうですね。バビロンの王様がすごいんだということはなんとなくわかりました(笑)
これで29ユーロで楽しめるのはめちゃめちゃイイ!とすっかりいい気分の帰り道。樽の向こうでふざけている酔っ払いが私です。パリ観光もいいけれど、この気品と風格を備えた格式高きメゾンは本当に素敵だったので、ぜひランスまで足を延ばしてみてはいかがでしょうか?シャンパン好きならランス観光めちゃおすすめです。
今回ご紹介したのはフランスのランスという街にある<G.H.マム>のメゾン見学です。
住所:29 Rue du Champ de Mars, 51100 Reims France
カーヴ見学ツアーはフランス語と英語です。公式サイトから予約もできるみたいですが、私は直接いったらすぐに参加できました。また記載の値段は2019年6月現在によるものです。
▼乾杯シーンにMumm
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