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1人で北京観光!慕田峪長城の外国人向けバスツアー

今回は誰しも歴史の教科書で学んだ日から一度は見たいと思う世界遺産「万里の長城」へ行った時のお話です。ここ最近の一人旅の中で3本の指に入るくらいすったもんだしたけれど、その分一番心に残った場所でもあります。
ド平日に、女性が、一人で、北京から、フラっと万里の長城を目指す…。ちょっと不安もありますよね!アクセスは?個人でいく?ツアーでいく?無事に帰ってこれる?こればっかりは、本当にいろいろあるので!ってかあったので!ぜひとも後続の旅行者の方の参考になればと思い、2017年秋にでかけた実体験をご紹介します。

万里の長城はいくつもある!

まず予備知識として、知ってる人も多いかと思いますが、北京の周りには万里の長城っていくつかあるんです。
アクセスがいいと評判の八達嶺長城(バーダーリンチャンチェン)のほか、燕山山脈2キロにわたって続く慕田峪長城(ムゥティエンユィチャンチェン)、望楼が昔のまま残る金山嶺長城(ジャンシャンリンチャンチェン)、荒々しい城壁が手つかずのままある司馬台長城(シーマイタイチャンチェン)など、北京片道3時間県内の代表的な長城だけでも4カ所くらいはざっとあげることができます。

●メジャーな八達嶺。かなりの確率で激混みします!

【北京欲張りプラン♪】八達嶺万里の長城&皇帝が眠る明の十三陵(定陵)&茶館を巡る一日観光ツアー《プライベート車/日本語ガイド/ホテル往復送迎付》

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なかでも一番有名どころといえば、八達嶺長城。団体のツアーなどの数が一番多い、最もポピュラーな万里の長城と言えます。北京の距離も最も近いので、電車やタクシーをチャーターしたりして、個人で出かけることも可能なのが魅力です。その分、一年中旅行客でごった返しているので、めちゃめちゃ混むけどね!

●八達嶺行きの電車は2017年11月現在出ていません

ちなみに八達嶺まで電車で個人で出かけようと思っている方は、恐らく北京北駅からS2でのお出かけを検討されていらっしゃるかと思いますが、こちらは2019年まで運休となっています。黄土店駅が始発になっているようですが、曜日ごとに時刻が異なるようです。乗り換えも発生しますので、北京語に自信がない場合は、あまりおすすめできません。ご注意くださいね。

●「前門」から現地発着のバスツアーもある

地下鉄2号線の「前門」駅からでているバスツアーもあります。朝6時30分~10時30分の間、バスが満席になり次第出発するというシステム。これは料金も比較的リーズナブルで中国語か英語のガイドがついているようです。
私もこのツアーでいこうかと検討したのですが、現地に行って評判をきいてみたら、「ほとんど地方からくる中国人向けらしく、集合場所や集合時刻を北京語で聞き取れない外国人は向こうで置いてけぼりにあうこともあるそう…!」と、きいて、ビビってやめました。こちらもやっぱり中国語ができるかどうかで判断をしたほうがいいと思います。

慕田峪長城へ外国人向けのバスツアーで行くことにしました!
(英語ガイドあり・平日一人参加OK)

日本語ガイドのツアーは土日しかやっていないし、タクシーをチャーターして一人で出かけるにはめちゃめちゃ高い!というわけで、私は平日1人からでも申し込みができる英語ガイドの外国人向けバスツアーででかけることにしました。

本当は日本人向けの日本語ツアーがよかったけれど、ことごとく2人からの申し込みしかできないのです。

【日本語ガイド+貸切チャーターで世界遺産を観光】万里の長城(慕田峪長城)を巡る半日ツアー《選べる出発時間♪

【日本語ガイド+貸切チャーターで世界遺産を観光】万里の長城(慕田峪長城)を巡る半日ツアー《選べる出発時間♪
で、せっかくなので、混むといわれている八達嶺ではなく、空いてると評判の慕田峪にすることに。ネットにもいろいろありますが、北京市内の大きなホテルであれば、お迎えにきてくれるバスツアーが充実しているので、宿泊先のホテルのコンシェルジュに確認してみるのが一番いいと思います。
無題.jpg出典:長富宮飯店公式HP(http://www.cfgbj.com/indexja_JP.html)

私は建国門のニューオータニに宿泊していたのですが、前日にお願いしたら、その場ですぐに電話予約してくれて、決済もホテルにカードをきって支払うことができたので、あまり現地通貨持っていなかった私としてはすごく助かりました。コンシェルジュから、客観的なアドバイスももらえるので、女性の一人旅ならこの予約方法をおすすめします。
【参考価格】
400RMB(クレジットカードで支払い)
慕田峪長城+明の十三陵+ランチ+ホテルまでの送迎
受付:長宮富飯店のコンシェルジュ(英語OK。常駐じゃないけど日本人スタッフもいます)
詳細:集合時間は夜お部屋にメモをお届けのタイプ。集合場所はホテル前のマック。

●ホテルのコンシェルジュからの事前アドバイス

で、予約したときにコンシェルジュからどんなアドバイスをもらったかというと
・ツアー料金のなかに英語ガイドの費用も含まれている
・途中免税店に2カ所立ち寄るが、買うとガイドにキックバックされるシステムになっていて、買い物をすすめられるけれども、割高なので買う必要はない。
・日本人の参加者がいるかどうかはわからないが、中国人はいない。完全に外国人観光客向けのツアーだ。
・帰りもホテルの前まで送り届けてくれるから安心して。
という3つ。ありがたや~。こういった細かい配慮があると助かりますよね。
というわけで、女性の一人旅なら、北京の信頼できるホテルから申し込むバスツアーがおすすめです。
それでは、ツアーの詳細がどんなものだったかご紹介していきます。

●朝7時ホテルの前にお迎え

予約した日の22時くらいに、ホテルのお部屋の隙間から、「明日の出発は7時にマックでーす。バスのナンバーはXXXX(4桁の数字)です。」という日本語のメモが入っていました。ニューオータニのロビーでてホント30秒くらいのところにあるマックです。朝食を済ませて、5分前くらいにいってみると、もうバスが!
「グッモーニーン」と満面の笑みで愛想よく乗り込むと、すでに2人のお客さんが。バスの運転手に2列目以降ならどこでもいいと言われて、真ん中くらいの席に。
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朝の北京駅を通過して、市内のいくつかのホテルを経由し、お客さんを次々にピックアップします。ピックアップが終わるまで1時間くらいグルグル走りまわすので、ほとんど車内では寝ちゃっていました。でも誰かが乗り込んでくるたびに、おはよう!のあいさつはしたほうがいいよ。何しろここから12時間近く、行動をを共にする旅仲間だからね。
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途中、北京オリンピックの会場などの横も通ります。ワクワクする車窓。

●絹製品のお店に連れていかれる

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9時くらいになって、バスから最初におされた場所は、シルク製品の免税店。
ヨーロッパ系の人たちは、蚕からシルクができる様子をとても興味深そうにみていたけれども、日本人の私にとってはぜんぜん珍しくもない説明なので、かなりテンションダダ下がりです。でもすべては万里の長城のため。
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高級寝具が充実しています…苦笑
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「分割金利も今日ならお得!」という通販番組みたいな実演が目の前で繰り広げられている光景を30分くらい眺めていました。

●明の十三陵の神道を歩く

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明代の歴代皇帝が眠る!世界遺産「明の十三陵」が2つ目の停車スポット。北京市内からはちょっと離れていますが、ここも万里の長城とセットで観光する定番のスポットだそうです。個人で電車ででかけたり、またはタクシーでチャーターして万里の長城へ行く場合、明の十三陵へ立ち寄るには追加料金が発生してしまうので、まとめて回れるのはバスツアーのいいところかもしれませんね!
ただ、どうも「定陵」という14代皇帝・万暦帝と2人の皇后が眠るという陸墓が見所らしいのですが、バスツアーだとココ、立ち寄れません。なので、どうしても明の十三陵の全容が見たい場合は、そこをメインで見られるツアーを探すか、個人でいくほうがいいかと思います。
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バスツアーでは主に神道を歩くくらいなものでした。もちろん、あの赤い門や幸せになれる亀の頭などをなでなでしたりもできます。
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鼻の頭を触ると幸せになれるという亀。
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動物の石碑は立っていたり座っていたり。ただ神道の動物の石碑をみても特段の感動もなく、あっという間のひととき。私の心に刺さるものはひとつもありませんでしたよ(^_^;)

●翡翠のお店に連れていかれる

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「次はランチです。」ってガイドが言うから「イエーイ」ってみんなで盛り上がっていたのに、なんと連れていかれたのは翡翠のお店。
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工房とかショップの見学にまた1時間くらいとられていました。
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ほしいものもないし…と思って、中央のカフェでコーヒーをかって時間をつぶすことに。
12時半になるとガイドが「2Fで食事を用意してある」と声をかけてくれて、レストランフロアへ移動。

●円卓を囲んで中華ランチ

けっこうきれいなお店です。円卓を囲んでみんなでランチ。
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ここで和気あいあいと参加者同士で交流が持てるのでよかったです。ごはんも美味しかったし。隣の席のドイツ人の女の子が、たぶん同年代か年下くらいだと思うのですが、素敵な人で意気投合しました。お友達ができてうれしい瞬間です。ツアーの参加者が20人くらいいたんだけれど、そのなかに2人、私以外に日本人がいることも判明。またそのうち別のタイミングで書こうと思うけれども、すごく日本人離れした感じのお二人だったので、ランチタイムになるまで、全くジャパニーズだと気が付きませんでした。
でも、やっぱり旅先での日本人は心強いよね。

感動の慕田峪長城へ!
滞在1時間半。おすすめ散策コースをご紹介

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ランチのあとは、いよいよ万里の長城です。わーい。本題に入るまで長かったけれど楽しみー!と、テンションが上がったところで、ガイドからお金の回収が…
「一人130元払ってください。」
アレ?ツアー費用は全部混みって聞いていたんだけど、どういうことだろう…?と、思った瞬間、アメリカ人とかフランス人が積極的に同じ疑問を質問してくれていて、助かりました。
もうとにかくよくわからないんだけれども「ケーブルカー代は別なんだ!全員払え!」ってガイドが言い通してきます。
「ケーブルカーに乗らなくっても、歩くことはできるが、16時の集合時刻には間に合わない。だから、払わなければあいていく。明日も同じ時間にバスはくるので、24時間後でよければ乗せてやる。」
おぉ、おぉ、スゲー言い分だな!みんな納得はいかないけれどみたいな表情で支払うことに。
私も納得いかないけれど、ここで抗議できる英語力もないので、「じゃあ…」と素直にお支払いしました。(現金持っててよかった!)

●ケーブルカーで山頂に上る

チケット売り場でガイドがみんなの分のチケットを買ってくれます。万里の長城がある山の上まではケーブルカーで一気にあがります。
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さっき130元払ったのに、看板には120元って書いてある…!ま、もう大した金額でないので、見て見ぬフリをしましたけれども、ちょっとなーとは思いました。
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2人ずつでスキーのリフトみたいなのに乗り込みます。私はアトランタからきた、アメリカ人と一緒でした。すごく気さくな人で、めちゃめちゃ話しかけてくれました。中国人だらけのツアーだとなかなかこういう機会はもてないので、少し割高でもやっぱり外国人向けのツアーのほうが面白い出会いが多いと思います。
かなり紅葉がきれいだったよ。

●景色がいいのはNo1望楼方面

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ケーブルカーが到着するのはNo5の望楼です。ここから、No1のほうにむかっていくと景色がいい反面アップダウンが多いとのこと。逆にNo6のほうに向かっていくと景色はイマイチだけれども、平坦で歩きやすいということです。
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所要時間は1時間半くらい。16時にはスライドウェイ(長い滑り台)で下のサブウェイに戻らねばならないそうなので、「No6方向に行こうかな…」と思ったのですが、ケーブルカー一緒に乗ったアメリカ人が「No1を目指すぞー!」みたいな感じだったので、もう苦笑いで「レッツゴー。」と小さくつぶやくことになりました。その場の空気を読める大人だからね。

●No1望楼までは急坂だけれど素敵な景色

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いろいろゴチャゴチャ書きましたが、この景色を見るために、わざわざこのツアーに申し込んだので、結論としては、No1を目指して正解でした。
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「万里の長城って、こんなに階段だらけなんだ…」っていうこともよーく身をもって体感できたしね。
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私がスニーカーでせっせと歩いた結果、ケーブルカーからNo1までは概ね片道20分です。往復して45分くらい。ただ本当に傾斜が急な箇所がいくつもあり、途中で断念する人も多かったので、足腰にあまり自身がないひとは、無理しないほうがいいよ。
あと歩く気があるなら、絶対にスニーカーです。

●万里の長城の山頂でコーラも飲めるよ

少し時間が余ったら、ケーブルカーの横の売店でお茶もできるよ。アメリカ人はコーラを買っていました。私は、まだ体力があったのでNo6まで歩いてみたりして時間をつぶすことに。

●長い滑り台でいっきに滑り降ります

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ずっとガイドが「降りるときはスライディン」みたいなことを言っているので、何のことかな?と思っていたら、この長い滑り台「スライドウェイ」のことでした。
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乗り方が絵もあるし、中文の横に英文もあるので安心です。
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係りのおじさんが結構厳しくって、降りている瞬間の映像を撮ろうと思ってカメラを首から下げていたら、「危ないからしまえ~!」って怒られちゃったよ。暑いから、ダウンも手で持っていたら、「着なさい!」って言われて、言われるがままに従うことにしました。
かなりスピードがでるので、スリリングです。15分かけてあっという間に、山の下まで戻ってきました。

●麓のサブウェイではフリーのWiFiも使える

集合場所でもあった麓のサブウェイではフリーのWIFIが使えます。認証はWeChatのアプリをいれておくと便利だよ。
そんなわけで、ここからまたバスが止まっている駐車場まで、公共のバスを乗ってみんな出戻ります。

ホテルに戻ってきたのは19時!
12時間に及ぶ一大スペクタクルなひととき

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予想以上に大変な目に合った、慕田峪長城の外国人向けバスツアーの全容、いかがでしたか?朝が早すぎたり、免税店でいらぬ買い物をさせられそうになったり、いろいろありましたけれども、帰りはみんなで連絡先の交換とかもして、結果的には満足度の高い1日でした。
もちろん自力で出かけるのも、それはそれでの良さがあるとは思いますが、いろんな国からきている旅行者たちとの交流が持てるという意味では、こんなツアーに参加してみるのもとってもいいと思いますよ。

【INFO】

今回ご紹介したスポットは…
慕田峪長城(Mutianyu Chángchéng)
公式サイト:http://www.mutianyugreatwall.com/
■このツアーの申し込み方法
記事で紹介したツアーは、宿泊していた北京のニューオータニのコンシェルジュの紹介で申し込みました。日系のホテルなので、女性の旅行者にもおすすめです。
中国北京にあるホテルニューオータニ長富宮(長富宮飯店)(Hotel New Otani Chang Fu Gong)
TEL:+86 1065125555
地下鉄の1号線と2号線の両方使える建国門駅がすぐ目の前なので、交通アクセスはとてもいいです。
スタッフは日本人もいらっしゃいましたが、常駐ではなさそうでした。
英語は普通に通じるので安心です。北京語がよくわからない人もここなら大丈夫だよ。
▼予約はこちらからどうぞ!


長富宮飯店のなかの中華レストラン「牡丹苑」もおすすめです。

居心地よすぎな北京のホテル!長富宮飯店(Hotel New Otani Chang Fu Gong)

*この記事の情報は2017年11月現在、実際の体験に基づくものです。